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スマートホーム(スマートハウス)の記事
2018.11.01
2019.11.28

設置&使用感レビュー:IKEAのTRÅDFRI(トロードフリ)はじめてのスマート照明に最適だった

記事ライター:Yuta Tsukaoka

はじめてのスマート照明に使いやすい価格感

IKEAのスマート照明シリーズ「TRÅDFRI(トロードフリ)」はZigbeeという通信プロトコルで動いている。

聞き覚えのない読者も多いだろう。Bluetoothのような短距離無線通信だが、多接続と低電力という点でそれよりも優れているのでホームIoTの接続に多用されている規格だ。

たとえば、PhilipsのHueシリーズもそうだし、Amazon Echo PlusやGoogle Home Hubのような「スマートホーム機能付き」が謳われているAIスピーカーに搭載されているのもZigbeeのゲートウェイ(複数のZigbee機器を集約する仕組み)だ。

もちろん、TRÅDFRI(トロードフリ)にもゲートウェイが存在する。それがこちら。

TRÅDFRIゲートウェイの箱

TRÅDFRI(トロードフリ)ゲートウェイ、4,499円(以下、すべて価格は執筆時点)である。これを高いとみるか安いとみるかは人によるだろうが、他製品と比べて相対的に安いことは間違いない。

Philipsのゲートウェイ(ブリッジという名前で販売されている)は7,146円、またAmazon EchoとEcho Plusはゲートウェイ機能の有無しか違いがないが、その価格差は6,000円だ。

そんな中、5,000円を切る価格でゲートウェイを投入したのはさすがである。

 

家を快適にすることをよく考えた設計

ゲートウェイの設置は簡単だ。イーサネットケーブルと電源を挿すだけ、である。しかし、そこには「家を快適にする」ことを考え続けたIKEAならではのこだわりが見えた。

TRÅDFRIの箱の裏面

外箱に書かれたアイコン類。Android4.4以降、iOS 8以降に対応したアプリがあることが示され、Zigbeeのアイコンも確認できる。

TRÅDFRIゲートウェイに梱包された内容物

これが内容物のすべてだ。

上にある2本のケーブルはそれぞれイーサネットケーブルと電源(microUSB-B端子)、下が左から電源ソケット、本体、カバーである。

このカバーがなかなか気がきいていて、

TRÅDFRIゲートウェイの本体とケーブル

本体にケーブルを挿入したあと、

TRÅDFRIゲートウェイ本体に巻かれたケーブル

ぐるっと巻けば、

TRÅDFRIゲートウェイ本体から伸びるケーブル

余分はすべてカバー内に隠れるようにできている。

有線のイーサネットケーブルで接続するということは、Wi-Fiルーターや回線終端装置がある自宅の一角にこれを設置することになると思う。それは壁面モジュラージャックの近く、つまり、「固定電話が置かれる」と想定された場所 ――家の中でも中心付近であることが多いだろう。

そこにごちゃごちゃとしたケーブルを露呈しなくてもいいこの設計はさすがとしか言いようがない。

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アプリの操作感は?

 

アプリも思ったよりも使いやすい

ゲートウェイの設置が完了すれば、あとは家に設置する照明を登録していくだけだ。

我が家では手始めに、私の仕事部屋のデスクライト(E26電球とリモコン)と、洗面台の照明(E17電球とモーションセンサー)を設置してみた。

手順としては、電球とリモコンやセンサーなどのスイッチデバイスをそれぞれ紐づけてからゲートウェイに登録していくという作業になる。

アプリ画面①

アプリ上のガイドがしっかりしているので迷うことはないだろう。すぐに完了する。

この作業が完了すれば、アプリ上で登録されたデバイスを確認可能だ。

アプリ画面②

左が登録デバイスの一覧、右が操作メニューである。

「仕事部屋」にデスクライトとリモコン(調光器)、洗面所にワイヤレスモーションセンサーと電球(洗面所という名前で登録してある)が確認できるだろう。

Amazon EchoかGoogle Home、またはセンサーによる自動操作が基本なのでこのアプリから照明を調整することはほとんどないが、オンオフや明るさの調整、色味の変更なども可能になっている。

必要十分で動きもよく、UIがわかりやすくて迷うこともない。正直、IKEAがこれほどのアプリを開発するとは驚きだ。

 

ZigbeeゲートウェイはホームIoTの入り口

いま、ホームIoTの関連産業がこれだけ活況を呈している状況を鑑みれば、これからさまざまなデバイスが登場することは間違いない。そしてまた、それらがZigbeeで通信するであろうこともほとんど間違いないと言っていい。

となると、それらを束ねて一括管理できるゲートウェイは必ず必要になる。

その選択肢として、Amazon Echo PlusやEcho Show、Google Home Hubのようなゲートウェイ搭載のAIスピーカー、AIディスプレイを購入するのも一手だが、IKEAの安価なTRÅDFRIゲートウェイもまた、強力な候補になることは間違いない。

これを機に、多くの人がホームIoTを導入することを願っている。

(撮影:Yuta Tsukaoka)

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