梱包の世界観はばっちり
Apple製品をひとつも持っていない読者はほとんどいないだろうから遠慮せずに書くが、あの「箱を開ける感動」は並大抵ではない。
化粧箱から滑らかに滑り出てくる内箱、ほのかに香る独特の芳香、そして、サイズぴったりのベッドで私に起こされるのを行儀よく待つガジェット…。
想像しただけで動悸が高まる。スティーブ・ジョブズは素晴らしい発明家であり、経営者であり、そして演出家だったのだ。「開封の儀」をスティーブ・ジョブズが演出するようになってから、多くのガジェットが梱包について繊細とも言える演出を試みてきた。
その点で、SONOS Beamは合格と言っていいだろう。
これが化粧箱だ。日本では店頭販売はされていないが(執筆時点)、この取手を掴んで持ち帰るのは誇らしいだろう。
音声操作に対応していることを示すマイクのアイコン、
裏面にはMfi認証とWorks with Android、そしてWi-Fiを示すアイコンも描かれている。ここだけ見たらテレビ用のサウンドバーとは思えない。
そしてこれが内箱。やや無骨な印象ではあるが、空けてみると、
不織布のパジャマを着て私に起こされる瞬間を待つSONOS Beamが眠っている。内箱を開けてすぐに本体と対面する演出はジョブズ流だ。
SONOSのロゴが描かれたシールを剥がせば、
滑らかな本体とご対面である。
十分に感動的な「開封の儀」であった。では、設置に移ろう。
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薄型テレビと合わせやすいサイズ感
薄型テレビと合わせやすいサイズ感