ソニーの子会社であるQrio(キュリオ)
Qrioは、ソニーとWiLが2014年に設立した合弁会社です。2017年8月には、ソニーネットワークコミュニケーションズの子会社になりました。
Qrioが発売した最初のスマートロック「Qrio Smart Lock」国内トップシェアを誇る人気製品となりました。現在は、3年ぶりの後継機となる最新モデル「Qrio Lock」が販売されています。Qrioは他にも、忘れ物を防止する「Qrio Smart Tag」、見守りを支援する「Qrio ただいまキット」などを販売しています。
スマートロックを販売する企業はQrioのほかに、Akerunを販売するPhotosynthや、NinjaLockを販売するライナフがあり、Photosynthは主にオフィス向けに、ライナフは不動産産業向けにスマートロックを販売します。一方、Qrioは一般住宅向けに製品を販売し、一般住宅向けのサービスと連携しています。
スマートロックってそもそも何?という方は、こちらの記事をチェックしてみてください!
ドアをスマートハウス化する“スマートロック”とは
さまざまなサムターン錠に対応するQrio Lock(キュリオロック)
Qrio Lockは、角を落としたオーバル形状で、旧モデルのQrio Smart Lockに比べて約10パーセントの低背化、約40パーセントの軽量化に成功しています。また、ドアに取りつける際の両面テープが剥がれやすい点も改善されているのが特徴です。
Qrio Lockの設置方法は簡単で、ドアロックに取りつけるだけです。面倒な工事をする必要もなく、従来のQrio Smart Lockよりも小型化に成功、両面テープの強化等により、落ちにくい設計になっています。
Qrio Smart Lockと比較すると、施錠や開錠のレスポンスは平均で約0.3秒と8分の1に短縮しています。通信距離も約3倍になったため、施錠や開錠できる範囲が広がりました。
スマートロックは通常のサムターン錠に設置して使用するのが通常ですが、Qrio Lockでは対応するサムターン錠の種類も増えています。レバーハンドル型や面付き箱鍵タイプ、柄の長いプッシュプル型、さらにはサムターン錠が2つあるドアにも対応します。この場合、Qrio Lockを2つ取りつけて連携させることで、施錠と開錠を行なう仕組みになっています。
連携させるアプリを使って開錠と施錠を行なう
Qrio Lockと連携させるアプリは、Android用とiOS用の2種類が用意されています。自分のスマホのOSにあわせて、インストールするといいでしょう。複数のデバイスでQrio Lockと連携可能なので、合鍵を作る必要もなく便利です。
Qrio Lock用のアプリを起動し、まずはアカウントを作成します。メールアドレスとパスワードを入力し、認証を行なうことでアカウントが作成できます。
アカウントの作成後に、ロックの設定を行ないます。「ロックを見つける」をタップし、ロックと接続、機器の登録を行ない、最後に開錠状態と施錠状態の位置を記録すれば、設定が終わります。
新モデルでは、立ち上げると同時に、鍵の開閉状態が確認できるように変更されました。ハンズフリー機能を搭載し、帰宅時にスマホをもって自宅ドアに近づくだけで、鍵を開錠できるようになりました。GPSとiBEACONを活用することで、高い精度で開錠でき、鍵を探す手間が省けます。
オートロック機能では、ドアを閉めるだけで、自動的に鍵を施錠可能です。ドアのオートロック化により、閉め忘れを防止できます。前モデルのQrio Smart Lockでは一定時間後に自動的に鍵を施錠する機能でしたが、Qrio Lockではセンサーがドアの開閉状態を記憶するようになり、ドアが閉まったタイミングを記憶して自動施錠します。
従来のQrio Smart Lockの機能は、そのまま引き継いでいます。スマホで自宅ドアの開錠や施錠ができるのはもちろん、自宅ドアの施錠や開錠操作の履歴を確認できます。
その他、期限付きでのキーの設定や、利用できる曜日や時間を細かく設定できるなど、従来の鍵のドアでは簡単に行なえなかった鍵の管理も、スマホを介して簡単に行なえます。
Qrio Hubと組み合わせることで、遠隔操作でQrio Lockの施錠および開錠が行なえます。なお、Qrio Hubを利用するためには、設定済みのスマホと2.4GHz帯の無線インターネット環境が必要です。
※5GHz帯には対応していません。
スマートスピーカーからQrio Lock(キュリオロック)を操作する
Qrio Lockは、スマホのアプリからの操作だけでなく、Amazon Echo(アレクサ)やGoogle Nest(Googleアシスタント)、といったスマートスピーカーでの操作にも対応しています。
Qrio Lockとスマートスピーカーを連携させると、「鍵をかけて」と話しかけることで鍵を操作したり、「鍵はかかっている?」と尋ねることで鍵の状態を確認したりすることができます。来客時にドアまで鍵を開けに行く必要がないので、例えばキッチンで料理中に家族が帰宅したとき、キッチンから移動せず鍵を開けてあげることができるのです。
Qrio Lockとスマートスピーカーを組み合わせて使うには、いくつか注意したい点があります。
・Qrio Hub(参考価格7,850円)が必要
引用元:https://www.amazon.co.jp/dp/B01N2G5Z5R/ref=cm_sw_r_tw_dp_07pbGbEJCDFC4
Qrio Lockとスマートスピーカーを連携させるには「Qrio Hub」という拡張デバイス、あるいはスマートリモコン「Nature Remo 3」(後述)が必須です。
Qrio Hubによって、スマートスピーカーやスマホのAIアシスタントによる音声操作、外出先からの遠隔操作ができるようになります。
・解錠機能はアレクサのみ
「鍵をかけて」「鍵はかかっている?」といった操作はどのスマートスピーカーも対応していますが、「鍵を開けて」という操作はAmazon Echo(アレクサ)しか対応していません。
・Apple Watchにも対応
引用元:https://qrio.me/article/release/2018/2574/
Qrio LockはApple Watchにも対応しています。専用アプリをインストールすることで、鍵の解錠・施錠をすることが可能です。iPhoneを近くに持っていなくても単体で操作することができますが、ハンズフリー解錠機能はApple Watch単体では使うことができません。
Nature Remo 3(参考価格9,980円)との連携も可能に
引用元:https://www.amazon.co.jp/dp/B08BLSLWH4/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_nPk.FbK13Z9M9
2020年11月、Qrio Lockと「Nature Remo 3」が連携可能になりました。「Nature Remo 3」は、エアコンやテレビなど、赤外線リモコンで操作する家電をスマート化するためのデバイス「スマートリモコン」です。
Nature Remo 3は「Qrio Hub」と同じネットワークハブとしての役割を持つので、Nature Remo 3を通してスマートスピーカーでの音声操作、外出先からの遠隔操作が可能になります。また、Nature Remo専用アプリから、Nature Remo 3に連携している他の家電(エアコンやテレビなど)とまとめて操作することができます。
Qrio HubはQrio Lockを遠隔操作・音声操作できるようになるだけで、他の家電をスマート化できるわけではありません。一方Nature Remo 3は、Qrio Lockを遠隔操作・音声操作可能にするだけでなく、他の家電をスマート化することもでき、さらに温度・湿度・照度・人感センサーを利用したオートメーション機能も搭載しています。オートメーション機能にQrio Lockを組み込むのは現在はできませんが、順次対応する予定です。
値段は少し上がりますが、これから購入するならQrio HubよりNature Remo 3を購入して連携させるのがおすすめ。鍵だけでなく、他の家電も一緒にスマート化してしまいましょう。
気になるQrio Lockのラインナップと価格は?
Qrio Lockはブラックの一色だけが用意されており、Qrioのホームページと、AmazonからQrio Lockを購入できます。価格は税別で23,000円にて販売されています。
また子供用に、スマホなしでQrio Lockの施錠や開錠のできるリモコンキー「Qrio Key Q-K1」が販売されており、直販での税別価格が4,500円になっています。Qrio Keyを仮に紛失したとしても、登録者のスマホから鍵の権限をリセットできますので、取得者が自宅へ侵入するリスクも防げます。
Qrio Lockを含め、いくつかのスマートロックを比較してみたこちらの記事もぜひご覧ください。
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