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スマートホーム(スマートハウス)の記事
2017.10.02
2019.05.01

アップルも参入するスマートホーム市場!規格のオープン化でさらに身近に?

iPhone、iPad、MacBook……世界をあっと驚かせてきたアップルも2014年からスマートホーム(スマートハウス)市場に参入し始め、いくつものHomekit対応アクセサリを発売しています。
規格のオープン化によってどのように変わっていくのでしょうか?

記事ライター:iedge編集部

アップルのスマートホーム(スマートハウス)制御ツール「Homekit」とは?

2014年、アップルは開発者カンファレンス(Worldwide Developers Conference)において、スマートホーム(スマートハウス)制御ツール「Homekit」の発売を発表しました。

HomekitはiPhoneやiPadなどのアップルが提供するモバイル向け端末で採用している「iOS」上で、対応製品と通信して連携させるプロトコル(手順)セットです。

Homekit対応製品を自宅に設置することにより、iPhoneやiPadにインストールした「Home」アプリから、あるいは秘書機能アプリ「Siri」を通して、家中の対応製品を簡単に制御することができるようになります。

例えば、

「Siri、もう寝るから家中の電気を消して。あと玄関の鍵も閉めて」

などと音声で制御することもできますし、iPadの画面で来客者が誰なのかを確認することもできます。

もちろん、外出先からも、

「Siri、そろそろ帰宅するから暖房を入れておいて」

と制御することも可能ですし、Homeアプリから施錠の確認や家の中、外の様子をリアルタイムで確認することもできます。

また、Homekitは例え家中に対応製品を設置していても、部屋ごとにグループ分けがなされますので、

「リビングのブラインドを閉めて」

「キッチンの照明を消して」

「2階の寝室の暖房をつけて部屋を暖めておいて」

といった個別の制御も可能です。

 

「規格がオープン化された」ってどういうこと?何が変わるの?

これまで、アップルのスマートホーム(スマートハウス)デバイスを制御するHomekitの技術を利用するためには、MFi製品(Made for iPhone/iPod/iPadの略)としての認証を受けるために、アップルが認証したチップを搭載した上で厳しい審査が必要でした。

実はこのハードルの高さがHomekitの普及の伸び悩みの原因となっていたのです。

ところが2017年、アップルはこの規格を大幅に緩和し「Homekitをアップルのすべての開発者に開放する」運びとなりました。

相変わらずMFi認証や厳しい審査を受けなければなりませんが、これによって開発者はRaspberry PiやArduinoを使ってHomekitデバイスを製作することも可能になったのです。

劇的に急増するということは考えにくいものですが、それでも大幅にハードルが下がったことで、Homekit対応製品がどんどん増えてくるのではないかと期待されています。

 

アップルのスマートホーム(スマートハウス)デバイス、Homekitに対応している製品をご紹介!

様々なHomekit対応製品がありますが、その中の一部をご紹介します。

D-Link「Omna 180 Cam HDカメラ」19,800円(税別)

180度の広角レンズで部屋全体を見渡せるほか、フルHD1080p解像度、ナイトモード、双方向オーディオなど様々な機能が搭載されたカメラです。

microSDに音声付きの動画を保存することもできますので、過去に遡って状況を確認することも可能です。

Nanoleaf「オーロラスマート照明キット」27,800円(税別)

色が変わる照明で、なんと1,670万色の中から選択することができます。パネルを組み合わせて自分の好きな形にもアレンジできますし、シーンに合わせて最初から色合いを設定・登録しておくことができます。

デザイン性も高く、オーロラ拡張パックを追加することでより多彩で魅力的な光の演出も可能になります。

Elgato「Eve Motion Wireless Motion Sensor」6,400円(税別)

人がいることを感知し、他のHomekit対応製品と連携させることで照明を点灯させたり、エアコンをオンにしたり、録画を開始したりということが可能になります。

また、逆に外出時にはそれらをすべてオフにすることもできます。バッテリー駆動のため配線工事も不要で、高度なセキュリティも兼ね備えています。

アップルのスマートホーム(スマートハウス)デバイス、Homekit対応のその他の製品についてはこちらをご覧ください。

Homekit

また、2017年12月にまずはアメリカ、イギリス、オーストラリアで発売される「HomePod」にも注目が集まっています。

すでにGoogle(Home)やAmazon(Echo)が参戦している「スマートスピーカー」市場ですが、アップルのHomePodには音声アシスタント機能Siriが搭載されていて、特に音質へのこだわりが強いと言われています。

日本での発売時期は2018年以降ということでまだ詳細は決まっていませんが、リアルタイムで室内空間の音響環境を感知・分析して最適な音響を作り出してくれます。

また、例えば「この曲のギターを弾いているのは?」といった問いかけにも対応してくれると言われており、アップルのマーケティング担当フィリップ・シラー氏は「最も優れた頭脳を搭載したスピーカー」であると断言しています。

 

アップルのスマートホーム(スマートハウス)構想はもっと壮大!

まだまだ、アップルはスマートホーム(スマートハウス)市場に参入したてで、規格のオープン化も始まったばかりですので、競合他社から比べると遅れを取っている感が否めません。

現時点ではまだまだ対応製品も少ないのですが、将来的には、冷蔵庫、洗濯機といったいわゆる白物家電も含め、テレビ、照明、スイッチ、コンセント、サーモスタット、窓、換気扇、エアコン、加湿器、空気清浄機、センサー、セキュリティ、鍵、カメラなど、あらゆるモノを一つのデバイス、一つのアプリで簡単に制御できるようにすることを目指し、対応製品も日々追加されています。

「あなたの家を、思いのままに。」

この壮大なスマートホーム構想が実現される日は、そう遠くないようです。

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