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スマートホーム(スマートハウス)の記事 2018.08.14

Netflixがユーザーレビューを削除 目利きAIのレコメンドのほうが優れている?

記事ライター:Yuta Tsukaoka
alyssa.play

2018年8月にはNetflix上のユーザーレビューが閲覧不能に

ゴミ箱に紙くずを捨てている様子

米C-NETの取材で、Netflixのユーザーレビューが2018年8月までにすべて削除されることがわかった。

Netflixの広報、スミタ・サラン氏によると「時間がたつにつれて利用されなくなってきている」とのことで、利用率の低下を機能削除の主な理由として挙げている。

ここまで読んで「Netflixにユーザーレビューなんてあったかな?」と首を傾げている読者も多いだろう。スマートテレビやChromecastのようなストリーミングデバイスでNetflixを視聴している読者が気付いていないのも当然だ。ウェブ版のみに限定された機能なのである。

日本に住んでいる我々にとっては未だ目新しいNetflixも、その歴史は意外と古く、1998年に世界初のオンラインDVDレンタルサービスとしてスタートしている。VOD方式のストリーミングが主なサービスになったのも2007年のことで、すでに10年以上の老舗サービスなのだ。

その歴史の遺物と言えるのが、ウェブ版におけるユーザーレビューだった。当時はゲーム機かiOSデバイス、そしてPCでの視聴が主だったため、ユーザーレビューにも一定の価値があったのだろう。

 

Netflixの「レビュー」機能の変遷

親指を立てて感想を述べている複数人の腕

ユーザーレビューに限らず、Netflixは作品評価のあり方を模索してきた。TVを介してNetflixを見ている読者にも馴染みがあるのが「五つ星評価」ではないだろうか。

しかしこれは2017年4月に廃止され、現在は「サムズアップ・サムズダウン」に変更されている。

(video:Introducing Thumbs | Netflix/YouTube)

この理由についてNetflixは「他人による評価は混乱を招くだけ」とシンプルに説明。つまり、自分以外のユーザーによる評価と、自分自身の評価は必ずしも一致しないという当たり前の事実を ―しかし、これまでに私たちが慣らされきっているこの習慣に、異を唱えたのだ。

 

これからのユーザーレビューのあり方とは?

携帯でレビューを見ている女性の手元

先に書いたように、私たちは「5つ星評価」と「ユーザーレビュー」による評価に慣らされきっている。これはほとんどアマゾンによる功罪ではあるが、実際こうしてNetflixにそれらの意味を問い直されてみると、考えるべきところがあるのではないだろうか。

Netflixが言うように、他者の評価が自分自身の満足度と繋がるとは限らない。
たとえば「ゴッド・ファーザー」は世界に認められた屈指の名作だが、冒頭にある結婚式シーンの退屈さに耐えられない人がいることを責めることはできない。

このシーンだけを見て「星1つ」の評価をするユーザーが多ければ、ゴッド・ファーザーの評価は下がってしまい、名作を目にする機会を逃すこともあるだろう。

では、ユーザーレビューとはどのようにあるべきなのか。日本企業のカカクコムが運営する「食べログ」のように独自のアルゴリズムで単純な平均を出さないという方法もあるにはあるが、これは批判の対象にもなりやすく現実的でないだろう。

私の考えでは、ユーザーレビューは無くすべき、である。

 

AIによる評価とレコメンドがもっとも正確だ

パソコンのキーボートに手を添えているロボット

Netflixが五つ星評価をやめてサムズアップ・サムズダウン式にしたとき、もう一つ大きな変化が起こっていることに読者は気付いているだろう。「○○%のユーザーがサムズアップしました」というようなものは表示されないのである。

そのかわり、サムズアップ・サムズダウンした履歴をもとに作品ごとの「マッチ度」が表示されるようになった。これは、世界中のユーザーによる評価をもとに、各ユーザー個別の評価の傾向、視聴作品の傾向などを組み合わせてAIが私たちにレコメンドしている「合理的な」おすすめ作品である。

NetflixのレコメンドAIは毎日、数百万から数千万の評価データと視聴データを収集し、どんどん成長している。レコメンドの精度は高まる一方だ。これと同じことが、アマゾンにも食べログにもできるはずなのだが、ユーザーレビュー自体がコンテンツとして人気なのでやめることができないし、あの面白さは私も否定しない。

だが、私たちは自分と好みが合うかどうか分からない他人による評価よりも、私たち自身のことをよく知っているAIにレコメンドを任せたほうが幸せになるのは間違いないのではないだろうか。

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