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ブロックチェーンは仮想通貨のためだけに存在するにあらず。新たな活用の道とは?

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金融以外でもブロックチェーン活用は進んでいる

ブロックチェーンと聞くと、ほとんどの読者は「仮想通貨」または「ビットコイン」を連想するだろう。

しかしながら、ご存知のとおり「ブロックチェーン」は分散型データベースの仕組みを指す言葉でしかなく、高いセキュリティとリライアビリティ、そしてシステムとして100%のサステナビリティが求められる場での活用には無限の可能性がある。

たとえば、美術品市場では真贋の証明につかっている例があるし、中国では書類の存在証明に使えるという利点を活かして行政サービスでの活用を模索している。

と、このように活用の幅が広いブロックチェーンだが、その特徴を活かして宗教を作り上げた人物がいると聞いたら、どう思うだろうか。

 

ブロックチェーンによって生まれた宗教「0xΩ」

インターネットの登場以降に生まれた宗教には、実験的な試みが込められたものが多くある。

たとえば、インテリジェントデザイン論(ID論)を公教育に組み込むことに反対するため「ID論が認められるなら空飛ぶスパゲッティ・モンスターも認められるべき」と主張して作られた「空飛ぶスパゲッティ・モンスター教」。

また、「知識の再配布は神聖な行為」として「Ctrl+C」と「Ctrl+P」を聖なる象徴として掲げる「コピミズム伝導協会」も同様の現象と捉えていいだろう。

これらはつまり、キリスト教などの伝統宗教に対してその神聖性のありかを問うことが主張の起源にあるわけだが、ブロックチェーンを利用した宗教「0xΩ」も同様である。

まず、「0xΩ」を立ち上げたマット・リストンによれば、伝統宗教には必ず存在する「トップ」が不在の組織ということだ。

創始者のマット自身も「自分は0xΩのトップに君臨するつもりはない」と宣言しているが、ブロックチェーンを完全に取り込んだ分散型の組織体系のため「トップと言う存在自体が許容されない」というほうが表現は正しい。

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「0xΩ」の特異性

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