次世代マンションに組み込まれているIoTとAIについて知っておこう
まずは、これからのマンションの主流となりうるIoTとAIについて、簡単に解説します。
IoTは「Internet of Things」の略で、日本では“モノのインターネット”と訳されます。AIは「artificial intelligence」の略で“人工知能”のことを指します。両者が組み込まれたマンションとはどのようなマンションなのでしょうか?
身近なところでいうIoTはスマホです。電話という“モノ”がインターネットに接続されています。
近年では、照明、エアコン、テレビ、冷蔵庫、洗濯機、自動車、カーテン、玄関のドアなど、あらゆるモノがインターネットに接続できるようになり、ハブなどの基幹製品を介して相互通信できるようになりました。
一方でAIが注目を浴びる要因になったのは、2017年発売され、話題になっている「Google HOME」や「Amazon Echo」などのスマートスピーカーです。
「OK Google」「Alexa」などのウェイクワードでAIを起動させると「照明をつけて」「今日の予定を教えて」「70年代ロックを聴かせて」など、ユーザーの音声コマンドを実行してくれるというものです。
AIは知能というだけあって、使えば使うほどにユーザーの傾向や嗜好を覚え、やがて瞬時に的確なレスポンスをくれるようになります。つまり、時間と共に成長していくのです。
マンションの部屋ごとにIoTやAIが組み込まれたことによって、部屋自体がもはや家族のように会話ができるうえ、住めば住むほど、居住者のライフスタイルに最適化していきます。
IoTとAIがあるマンションでは、たとえば、所定のウェイクワードに加えて、
「リビングの照明を80%にして」
「冷蔵庫の残り物で作れるレシピを教えて」
などと、声でコマンドを伝えることができ、
「今月の電気代を2万円以内に抑えるように設定する」
「平日は毎朝6時にカーテンが開いてテレビがついてパンが焼ける」
といったライフスタイルに寄り添った働きをも実現してくれます。
さらに、IoTやAIと連携する専用アプリをスマホやタブレットにインストールしておくことで、たとえマンションにいなくても、
「帰宅前にお風呂にお湯を張っておく」
「温度や湿度など室内環境をモニタリングする」
「モニターに映っている訪問者の顔が分かる」
「留守番中のペットや子供と顔を見ながら会話ができる」
など、さまざまなことができるようになります。今回は、初めての方にも分かりやすいようにごく簡単な説明をいたしました。
しかし、これよりももっと高度かつ複雑なことができるのがIoTとAIが組み込まれたマンションなのです。
1999年に生まれたIoTという考え方は2015年にはあらゆる形で商品化され、私たちの前に登場し、2015年はIoT元年などとも呼ばれています。
そして、IoT分野に新しい波を巻き起こしたのがAIという「コンピューターの頭脳」であり、これら両者が組み込まれたマンション、つまり「IoTとAIがあるマンション」が今、着実に増えつつあるのです。
実現しているIoT・AIマンションとは?