IoTを導入したマンションの例
アルテリア・ネットワークス株式会社はマンションの“全戸”一括型インターネット接続サービスUCOM光 レジデンスを提供しています。
インターネット接続、プロバイダー、Webスペース、Webメール(大容量メールアドレス)などの基本サービスに加えて、施設サービスとして電子錠ワイヤレスリモート制御システムwiremo(ワイレモ)などを用意しています。
〈wiremoとは〉
美和ロック株式会社が提供する電子錠iEL(アイイーエル)に対応したワイヤレスリモート制御システムで、玄関のドアに設置したiELのロック状態や施錠などを、専用アプリを通じて外出先からでも行うことができるシステムです。
一定時間施錠にならない場合は「締め忘れ通知機能」がはたらき、スマホにメール通知することで、空き巣被害のリスクを大幅に軽減してくれます。
アルテリア・ネットワークス株式会社は、シャープ株式会社、アイホン株式会社、株式会社アッサアブロイジャパンと共同で新築分譲マンションを対象に“共働き世帯が安心して子育てできる家”をテーマに「つたえるーむ」というプロジェクトを発足させ、2018年春からの提供開始を目指しています。
〈つたえるーむとは〉
鍵の開閉状態、来訪者情報、入居者の帰宅や外出などさまざまな情報を専用アプリ「ココロボ~ド」を介して確認することができます。
たとえば、カードキー所有者が各部屋に設置されているデジタルドアロックを開錠したり、共有部に設置されたハンズフリーオートロック通過したりすると、所有者の帰宅/外出などの情報がアプリを通じて表示されます。
また、アプリからは部屋のロック状態を確認して、万が一開錠状態だった場合に施錠することもできます。
そのほか「みまもリズム」というオプションサービスでは人感センサーで居住者の動きを検知し、一定時間変化(動き)がないと判断すると同じようにスマホに通知してくれます。
さらに、インターホンが鳴ると来訪者の画像や訪ねてきた時間が通知されたり、スマホからインターホンにメッセージを送ったり、あるいはアプリを介してポータルサイトにアクセスすることで来客用駐車場の予約などを行うこともできます。
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分譲マンションにおすすめのデバイス3選
分譲マンションにおすすめのIoTデバイス3選
現在特にIoT化されていない分譲マンションに住んでいて、今後IoTデバイスの導入を検討しているという方向けに、おすすめのIoTマンションデバイス3選をご紹介します。
赤外線リモコンを使用する家電の赤外線信号を学習して記憶してくれるスマートリモコンです。スマホアプリをインストールしてWi-Fi経由でeRemoconを操作することで、覚えた家電の赤外線信号を送信することがきます。
テレビ、エアコン、照明、オーディオなどメーカーや型番、年式など関係なく使えるうえ、寝室、リビング、子供部屋など、複数箇所に設置してもそれらをすべて一つのアプリ上で管理することができます。
Amazon Echoシリーズにも対応していますので、併せて導入すれば音声で家電をコントロールすることもできるようになります。
煙、一酸化炭素、熱、光、アクティビティ、超音波に対応する6種類のセンサーが搭載された感知器です。従来の感知器は大音量の機械音による警報が主流で、「どこで何が起こっているのか」はユーザー自身が確かめなければなりませんでした。
ところがこのNest Protectは、煙や一酸化炭素を感知すると「どこで発生しているのか」を音声や光で知らせてくれると同時に、アプリをインストールしたスマホにも通知してくれるうえ、最適な避難経路を指示してくれるという優秀なデバイスです。
顔認識機能が搭載されている屋内用の防犯カメラです。事前に登録されていない人物の顔を認識すると自動で録画を開始し、スマホには「知らない顔が見えました」と通知してくれますので、不在時に万が一侵入者がきた場合の迅速な対応につながります。
もちろん家族の録画は一切行わないほか、親しい人が来訪する際は“見慣れた顔の認識”と“ビデオ録画を無効”に設定しておくことで、客人のプライバシーも守ってくれます。
ペット検知機能によってペットの動きによる誤作動を防ぐ機能や、煙・一酸化炭素・犯罪などを知らせるアラームやサイレンを検知すると、録画を開始すると同時にスマホに通知されますので、先ほどのNest Protectとセットで設置することでより高いセキュリティが実現できます。
IoTマンションは今後急増する可能性が高い
IoTマンションではありませんが、福岡県や東京都でホステルを展開している& AND HOSTELは、IoTがある暮らしを体験できる宿泊施設として話題になっています。
各メーカーのIoTデバイスを導入し、一元的に管理・制御できるアプリを通じて、滞在中はIoTがある暮らしを存分に体験することができます。
こうして、一般住宅以外にもどんどんIoT技術が導入され始めています。
台湾でも、2015年よりパナホーム台湾株式会社がパナソニック製品を採用したスマートマンションの販売を行うなど、世界的にも普及し始めているIoTマンションは、今後急増する可能性が非常に大きい分野と言えます。