大人気のIoT照明といえばPhillips「Hue」
最初にご紹介するのはAmazon Echo、Google HOME、Apple Homekitなどにも対応している便利なIoT照明、PhillipsのHueです。
Hueブリッジと呼ばれる、いわゆるHUBの役割を果たすデバイスをWi-Fi接続し、Hueと連携させることで、あとはスマホや音声コマンドで思いのままに照明を操ることができるようになります。
1台のブリッジには最大50個までの照明を連携させることができますので、「家中の照明をHueシリーズに交換してしまおう」という方も、もしかするといるかもしれません。
いずれもE26口金の電球タイプで調光・調色が可能な「Hue ホワイトグラデーションランプ」と最大1,600万色から好きなカラーに調光可能な「Hue ランプ」のほか、ポータブルタイプでアウトドアなどでも活躍してくれる「Hue go」、間接照明としてもインテリアとしても使えるちょっと変わったリボン状の照明「Hue ライトリボン プラス」などいくつかのバリエーションがあります。
電球タイプのものはE26口金であれば今使っている電球と差し替えるだけで使用することができ、スマホからのコントロールのほか、それまで使っていた壁スイッチでもオンオフが可能ですし、もしAmazon EchoやGoogle HOME、あるいはApple Homekitなどを使用していれば連携させて音声コマンドでコントロールすることも可能です。
複数の照明を使っている場合、たとえばキッチン、リビング、子供部屋、寝室などにグループ分けすることができ、さらに一括でオンオフ、調光調色などができるほか、オンオフなどを予約設定できる機能も備わっています。
たとえば旅行などで家を不在にするときなどに定期的にあるいはランダムに予約設定しておくことで在宅しているように見せかけることができますので、防犯に一役買ってくれるIoT照明といえるでしょう。
電球から音楽!ソニーのIoT照明「LSPX-103E26」
照明とスピーカーが一体型となったソニーのLED電球スピーカーLSPX-103E26もユニークなデバイスで注目を浴びています。
スマホやタブレット、PCなどとBluetoothで接続することで、音楽などをワイヤレス再生できる照明です。
もちろん照明としても優秀で、500lmという明るさ(懐中電灯は100ルーメン前後)を実現したほか、専用アプリを使えば音楽に連動してカラーが自動的に切り替わる機能を使うこともできますし、2台購入すればステレオ再生したり、ダブルモードでは離れた場所に置いていても同じ音楽を同時に聴いたりすることができます。
照明から音楽が流れてくるという、IoT照明の新しい発想には少し驚いてしまいますが、たとえば天井に取り付ければ頭上から音楽が降り注ぐという未知の体験をすることができるでしょう。
なお、E26口金の電球を使っている場所であればそのまま付け替えるだけですので、ペンダントライトやデスクライトにも装着できます。
コミュニケーションツールになるIoT照明も
高齢者の見守りや人と人とのつながりを提案するIoT照明も登場しています。
ペイイースト株式会社の見守りサービスMiima(ミーマ)は、点灯するとスマホに通知が届く、あるいは一定時間経過しても消灯しない場合にスマホに通知が届く、または一定期間点灯しないと通知が届くといった照明を介して見守ることができるIoTサービスです。
たとえばトイレに照明を設置しておけば、30分ずっと点灯しっぱなしだった場合「もしかするとトイレで倒れているのかも」と予測でき、その後の迅速な対応に繋がりますので、事態が大きくなる前に対処できる可能性が高くなります。
特に高齢化が一段と進む中、高齢者だけの世帯も増加していきますので、難しい設定や特別な操作なども必要ないMiimaは、離れて暮らす両親の見守りに最適なツールと言えるかもしれません。
さらに、照明が一歩進んだコミュニケーションツールとなって登場したのがLYNCUE(リンキュー)です。
据え置き型の照明として使用することができるのはもちろん、2台のLYNCUEをペアにしておくことで、一方が点灯すると離れた場所にあるもう一方も点灯して存在を教えてくれたり、2台とも点灯している間は内蔵されているカメラとプロジェクターを介してリアルタイムで映像をやりとりしたりといったことが可能です。
Miima、LYNCUE、いずれも設置や操作が簡単でわかりやすいという特徴があります。
IoTの発展に伴ってさまざまなデバイスが開発されていますが、新しいモノではなく、今、私たちの生活に自然に溶け込んでいる照明に目をつけたこれらのデバイスは、照明の可能性を感じさせてくれます。
次はどんなIoT照明が登場するのか、開発者のアイデアに期待しましょう。