企業が続々とスマートホームを活用するプロジェクトを発足
最近日本でも販売が開始されるようになった「Amazon Echo」や「Google Home」。仕事から帰宅したあなたが、スマートスピーカーに話しかけることによって、手を使わなくてもさまざまな操作が可能になるのが、スマートホームの実態です。
しかしながら、いきなりこのような生活に全世帯で切り替えることは容易なことではありません。格安のスマートホームキットも販売されていますが、仕組みがよくわからない人の頭の中には「?」がいっぱいになってしまうことも考えられます。
とは言え、住宅をスマートホーム化することは、さまざまなことの利便性を高くすることにも繋がります。そこで、多くの企業がスマートホームを推進するためのプロジェクトに着手し始めています。どのような内容なのか、具体的に確認していきましょう。
パナソニック「HomeX」
家電業界で国内トップシェアを誇っているパナソニック。同社ではシリコンバレーを拠点としたスマートホーム開発プロジェクト「HomeX」を発足しています。同社が販売している製品の技術を基盤に、将来の住環境サービスを1から構築します。
このプロジェクトは、同社が目指している「イノベーションの量産」にも直結しています。全社で統一された技術基盤「Panasonic Digital Platform」の構築を進め、社内で継続的にイノベーションが生み出せるように仕組みを作っていくようです。
NTTドコモ「未来の家プロジェクト」
携帯電話大手キャリアのひとつとして数えられるNTTドコモは、横浜市などと共同でAIやIoTを活用した「未来の家プロジェクト」を発足すると発表しています。IoTセンサーなどを搭載したトレーラーで2年間の実証実験を行っていく予定となっています。
これによって居住者が感じるリラックス度や活動量を可視化することで気づきを与えたり、もっとも快適な室内環境づくりはどういったことなのかを検討・推進したりすることが可能となります。この実験を経て、今後はさまざまな分野に活用していくそうです。
大和ハウス「Daiwa Connect」
工業化住宅のパイオニアとして知られる大和ハウスは戸建住宅のIoT化を進め、住宅設備と家電が繋がることによって豊かな暮らしを実現することを目指したコネクテッドホームブランド「Daiwa Connect」のスマートホームプロジェクトを開始し、2018年より顧客へと提案していきます。
まずはスマートスピーカー「Google Home」と「インテリジェントホーム」を活用した実証実験を開始していく予定です。顧客が安心してスマートホームを実感していけるように提案するだけでなく、全国8か所の展示場で体験展示を行っていくと発表しています。
Silk Labs「Sense」
国内企業ではありませんが、「Firefox OSの父」とも称されているアンドレアス・ガルを率いているアメリカのSilk Labs社は、スマートホーム製品「Sense」プロジェクトを発足しています。既に製品出荷は開始されており、調達目標額は10万ドルです。
Senseは照明やテレビなどの家電製品を制御する機能を搭載するほかにも、カメラやマイクスピーカーを備えており、セキュリティ面としての役割も担います。また独自のプラットフォームを搭載し、声・顔認識をして状況に合わせた環境作りが可能です。
まとめ
機械に話しかけるだけでさまざまな操作が可能になるのは、もはや映画や小説の世界だけではありません。現実にそれらを可能とする製品は数多く販売されており、日々進化し続けています。それらを私たちの暮らしに浸透させるためにも、企業ではスマートホームのプロジェクトが現在も行われています。