大阪に新たなスマートホームの体験拠点が誕生した。
株式会社アクセルラボ(本社:東京都新宿区)は、ハウスメーカーやディベロッパー、管理会社などの不動産事業者向けスマートホームサービス「SpaceCore(スペース・コア)」を提供する。同サービスには、専用アプリで家電製品や住宅設備の遠隔操作が可能になる「スマートホーム機能」や、物件オーナーや居住者と不動産管理会社との連絡などがアプリやスマートスピーカーを使って円滑に行える「リレーション機能」などを搭載。「SpaceCore」は2023年12月現在、全国350社以上が導入している。
同社は2023年1月に新宿ショールームを開設。大阪ショールームは新宿に続いて2拠点目となる。今回3月に大阪にオープンしたショールームでは、最新のスマートホーム技術が一堂に集められ、訪れた人々がその先進性を直接体験することができる。この記事では、実際にスマートホームを体感した印象についてレビューしていきたい。
大阪ショールームの概要
アクセルラボの大阪ショールームは、大阪府大阪市北区の淀屋橋駅から徒歩10分ほどのマンションの一室にある。
マンションの2LDKをイメージした空間に約20種類のスマートホーム機器を設置。
家電の制御・遠隔操作、センサーによる温度・湿度・照度の感知、スマートカメラによる見守り、スマートロックの施解錠などを音声操作やボタン1つで連動動作を実現。快適で便利な生活シーンを体験できる。
デバイス展示ウォールでは機器が壁に見やすく展示されている。給湯器などの他社との連携も動体展示。
最新のスマートホームが集結!ハイテクな暮らしの体験レビュー
ショールームを実際に案内してもらったので、注目のポイントについていくつか紹介したい。
エントランスには、「SpaceCore」と連携した集合玄関用のインターホンの展示がされている。
配達員が来ると、SpaceCoreのアプリ画面に呼び出しの通知が来る。仕事中や外出中に荷物が来た場合でも、集合玄関の鍵を開けることができ、置き配の対応を指示することができる。通話も可能だ。
ショールームの鍵はスマートロックになっている。スマートロックとは、スマホなどのデバイスで解錠や施錠ができるシステムのことだ。
解錠方法はいくつかある。まずは暗証番号。
アプリからの解錠も可能だ。遠隔から両親が帰ったときや、先に子どもが家についたときに活用できそう。物理的な鍵を手渡しせずに対応できる。
さらに、交通系ICカードにも対応。関西圏の交通IC系カードICOCAにももちろん対応している。スマホケースに入れておいて、玄関の前でピッとかざせば家の中に入れるので非常に便利!鍵を持ち歩く必要がなくなるのだ。
誰もが一度は「今日、鍵閉めたっけ?」と不安になることがあると思うが、アプリから解錠状態を確認できるので安心。もし締め忘れていた場合も、遠隔で施錠できる。
ショールームの中に入り、スマートスピーカーに「ただいま」と呼びかけると、家中の家電が一斉に作動した。カーテンが開き、照明が付き、テレビやエアコンの電源もオンになった。
テレビやエアコンの電源は自分でリモコンを見つけてつけるのが当たり前だと思っていた。スマートスピーカーに一声呼びかけることで、すべてが一斉に動く様子は、まるで優秀な家政婦ができたようだった。仕事から疲れて帰り、このような便利な家だったら楽だろうな、と想像した。
ショールームには見守りカメラも設置されていた。 スマホを連動させることで、お年寄りの安否確認や、子どもやペットの自宅での様子を見守るために活用することができる。このカメラはスピーカーが内蔵されているタイプなので、双方向の通話も可能だ。カメラ側の音声を聞くことができ、こちらの音声もネットワークカメラを通して先方に届けることができる。
「SpaceCore」のアプリに「何時にどういった動きがあったか」という記録が残り、後から確認することができる。自宅で不審な動きがあったときも安心だ。
「赤外線リモコン」は、家電をコントロールするための機器である。こちらとテレビやエアコンなどの"赤外線リモコンで操作する家電"をつなぐことで、スマートフォンやスマートスピーカーから家電を操作することができるようになる。リモートでの操作も可能だ。例えば、これから夏にかけてだんだんと暑くなるが、駅についたときに外からエアコンをオンにしておけば、帰宅後すぐに快適な環境になっている。
「赤外線リモコン」と組み合わせたいのが、温度や湿度を観測し、表示する「環境センサー」。
「何度以上になったらエアコンを自動でオンにする」という設定が可能だという。ペットがいるご家庭だと、夏にペットが自宅で熱中症になる危険性を心配してしまうだろう。「環境センサー」では、室内の温度や湿度をリアルタイムで監視し、上昇を検知した際には自動でエアコンを作動させることができる。これにより、ペットが快適な環境で過ごせるようになるだけでなく、飼い主も安心して外出できる。
「SpaceCore」は給湯器とも連携しており、外出先からスマートフォンでお湯を沸かすことができる。この機能により、帰宅直前にお風呂を入れておくことができ、忙しい日常生活において便利さを提供してくれる。
スマートホームは関西でさらに広まるか?
アクセルラボの調べによると、スマートホームの普及率はまだ4%程度だという。(2023年4月調査)。しかし、普及はハイスピードで進んでおり、特に直近3年間は昨対比約150%での成長しているとのことだ。
大阪のショールームは3月に開設して以来、すでに多数の見学申し込みが来ているようだ。アクセルラボは、日本のスマートホームのデファクトスタンダードを目指しており、今後もスマートホームの魅力を実際に体感できる場を増やすため、複数の拠点の開設を検討している。
まとめ
スマートホームのショールームは関東圏に集約されているイメージがあるが、関西でも体験できる場は珍しい。関西にスマートホームを拡大させるトリガーとして期待が高まるショールームになるだろう。
やはりスマートホームは、実際に体感してみないと良さが理解できない。”百聞は一見に如かず”とはまさにこのことである。自分の家も、便利なスマートホームにしたいという気持ちに駆られた。ガジェット好きや、テクノロジーに興味がある方々には必見の場所となること間違いなしだ。
※現在ショールームの見学は、SpaceCoreの導入を検討する事業者様・不動産オーナーや、メディア関係者のみを対象