スマートホームサービス導入済みのアパートに住む方法
まず、もっとも簡単なのが、アパート全体にスマートホームサービスあるいはシステムを導入済みの物件に入居することです。
昨今「Robot Home」や「Tateru Kit」など、賃貸アパート貸主向けスマートホームサービスが展開されているため、引っ越しするタイミングであれば、不動産会社に相談してみると良いかもしれません。
この方法ならば、導入機器の選定から設置にかかる手間が大幅に省け、一括したコントロールを実現しやすくなります。
反面、詳細な管理が可能になることで、貸主にプライベートを覗かれているような感覚を持つ人もいるかもしれません。そのような人には、自分でIoTデバイスをそろえて、スマートホーム化したアパートを実現する方がおすすめです。
自分でIoTデバイスを買いそろえる方法
1から10まで提供されたサービスでは不安という人や、自分好みのスマートホーム化を行ったアパートに住みたいという人、引っ越しするのは面倒という人には、自分でIoT製品を購入して、AlexaやIFTTTを利用して管理したり、電子タグを活用したりする方法がおすすめです。
フィリップスのスマートLED「Hue」、「QRIOスマートロック」など、定番と言える製品も出揃ってきているので、選ぶ楽しみを感じられるかもしれません。
また、2017年11月から「Amazon Echo」が国内販売されたため、今後対応デバイスが市場に多く登場する可能性が高いです。そのため、選択肢は非常に幅広くなりそうです。
今置いてある機器を工夫してIoT化
スマートホームに引っ越すのも、自宅内の機器を入れ替えるのも面倒という方におすすめなのが、以下で紹介する2つのデバイスです。これらを工夫して組み合わせることで、機器をいちいち入れ替えなくても、スマートホーム化したアパートに住むことが可能になります。
IRKit
まず紹介するのは、学習リモコンIRKitです。既存の製品をIoT化させるのはスマートプラグが代表的ですが、遠隔操作といってもできるのは切り忘れた電源を切るくらいで、完全な遠隔操作が可能になるというわけにはいきません。
その点、このIRKitは言わば「自分で好みのコントロールボタンを作れるIoTリモコン」といったところです。完全に使いこなすにはプログラミングの知識も必要で、少々敷居は高いものの、工夫次第で家中のデバイスを一括管理、遠隔操作、自動化させる可能性を秘めています。
MESH
MESHは、スマートフォンで管理することができる電子タグです。USBメモリほどの大きさで、機能の異なる7種類のバリエーションがあります。
LEDタグ
指定した条件を満たすことで、上部のLEDが光ります。
ボタンタグ
上部にあるボタンを押すと、アプリから通知が行きます。
人感タグ
人がタグに近づくと、アプリから通知が行きます。
動きタグ
動かすと、アプリから通知が行きます
明るさタグ
明るさの変化を検知すると、アプリから通知が行きます。
温度・湿度タグ
温度や湿度の変化を検知すると、アプリから通知が行きます。
GPIOタグ
底面にある10個のピンをコードでつなぎ、信号の入出力を検知するとアプリに伝えたり、受け取ったりします。上級者用のタグです。
それぞれのタグは、行動の結果アプリへ通知が行くようになっていますが、この通知をトリガーとして、自動で行う動作を設定することができます。
自動スケジューリングツール「IFTTT」とつなげることで、さらに高度な設定が可能になります。
使用例としては、
「子供が帰宅してボタンタグを押すと、両親にメールを送信する」
「目覚まし時計付近で動きを感知すると、部屋を明るくする」
「外出する時にボタンタグを押すと、ドアに設置した人感タグが作動し、玄関に人が近づいたことをメールで知らせる」
など、アイデア次第で使用法に無限大の選択肢が生まれます。複数組み合わせることで、さらに膨大な種類の使用法を編み出すことが可能です。
最後に
いかがだったでしょうか。スマートホーム化したアパートに住む方法を簡単に紹介してきました。引っ越しをする方法、機器を買い替える方法、工夫してIoT化する方法のいずれを選択するにしても、ライフスタイルや経済状況に合わせて、自分にとって最良の選択はどれなのかを見極めていきましょう。