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スマートホーム(スマートハウス)の記事
2017.12.30
2019.05.01

スマートホームの登場やIoTデバイス、AIの進化によってどんどん車が変わる!

様々な家電などがIoT化しスマートホーム化が進む現代、「車」がスマート化する動きも進んでいます。現在、どのようなスマートカーが開発されているのでしょうか。

記事ライター:iedge編集部

すでにスマートホーム関連IoTデバイスと車は繋がっている

たとえば2014年にGoogleが32億ドル(1ドル110円換算で約3,520億円)という金額で買収したnest社は「nest Learning Thermostat」や「nest Protect」などの主要製品を抱える企業ですが、同年、開発者向けのプログラム“Nest Developer Program”を発表しました。

nest Learning Thermostatは日本ではあまり馴染みがありませんが、アメリカにおいては多くの家庭に1台は設置されている装置で、家中の室内温度をコントロールしてくれたりするものです。

nest Protectは煙、一酸化炭素、人の動き、熱、光、超音波などを捉える様々なセンサーが搭載された感知器で、スマホで操作が可能なほか、有事の際には機械音ではなく音声で逃げる方向などを案内してくれるスグレモノです。

nest社が開発者向けにプログラムを公開したことにより、これら主要製品の機能をサードパーティー企業などの開発者が利用できるようになりました。

その結果、たとえば自宅のガレージに「Chamberlain」「Lift Master」といったメーカーのシャッターを使用している場合、カーナビなどに搭載されているGPSによる位置情報をnestに送ることでシャッターを自動開閉してくれたり、メルセデスベンツの車なら、自宅手前数キロ前になったら家の中を暖め始めるように設定したりすることが可能になっています。

このように、すでに海外ではスマートホームと車は関連を持って繋がりつつあります。

 

スマートホームではなく“ハウス”関連ならトヨタの車が先陣を切っている

では、日本ではどうでしょうか?

HEMSなどのエネルギーマネジメントシステムを搭載した住宅をスマートハウスと呼んでいますが、たとえばトヨタの先進サービスT-Connectは、純正カーナビにHeMSナビというアプリをインストールすることで、トヨタスマートセンターと通信することが可能になります。

トヨタホームのスマートハウスに住んでいれば、カーナビのアプリを立ち上げて、家の各機器の状態を確認したり、コントロールしたりできるようになります。

また「自宅に帰る」メニューを選択すると、

・エコキュートのオン/オフ(お湯はり)
・エアコンのオン/オフ(各部屋)
・電動シャッターの開閉

などのメニューを表示してくれるうえ、希望に応じて項目を選べば遠隔操作してオンにしておくこともできます。

ソフトウェアのアップデートによってAmazon EchoやGoogle HOME、その他サードパーティー社製のスマートホーム向けIoTデバイスと連携が可能になれば、立派なパーソナルアシスタントになり、車自体がスマートホームハブになるでしょう。

日本においては、スマートホームやコネクテッドホームよりもエネルギーマネジメント重視のスマートハウスのほうが主流で、すでにPHV(Plug-in Hybrid Vehicle)も登場しています。

*PHVは家庭用の電源で充電を行ってバッテリーに蓄電してその電気で走り、バッテリーがなくなればハイブリッドカーとして走ることができる車です。

 

CES2017に登場したNVIDIA車はもはやスマートホームの分野を超えている

毎年1月、アメリカのラスベガスで開催され、“家電業界の未来の方向性を示す”とも言われている世界最大級の国際家電見本市で、2017年にNVIDIA(エヌビディア)が発表したのは自動運転カーです。

NVIDIAはアメリカに本拠を構える大手半導体メーカーで、コンピューターグラフィックや演算処理の高速化を実現するGPU(Graphic Processing Unit)の開発・販売を手がける企業です。

NVIDIAは、自社が持つその処理技術を以って、アウディ社と提携することで自動運転カーの“実用化”に向けてすでに動き出しています。しかも2020年が目標とのことですから、わずか数年後には自動運転カーがお目見えとなるかもしれないのです。

さらに、車用にAIを搭載したスパコンの開発も進めているとのことで、その中には「AUTO-PILOT(自動操縦装置)」や「CO-PILOT(ドライバーアシストサービス)」「NLU(Natural language understanding=自然言語理解)」などの機能も組み込まれるとのことです。

なお、自動運転カーにおいてはマップ処理が不可欠となりますが、中国のBaidu(百度)、オランダのTomTom、日本のZENRINなどと提携し、クラウドサービスと連携していくことも併せて発表しています。

今後、自動運転カーが登場するとどうなるのでしょうか?

まず、ドライバーが不要になります。長距離を走る貨物トラックや宅配などの分野に導入されることになるかもしれませんし、外出が困難な方に代わって買い物をして来てくれるようになるかもしれません。

もちろん、法整備やプライバシーなどの問題、事故や故障時の問題、そもそもの消費者心理はどうなのか?といった諸課題を抱えてはいますが、こうして現実に自動運転カーの実用化は着々と進んでいるのです。

これまで単なる乗り物だった車が、スマートホームが登場しIoTデバイスやAI機能が発展していくにつれ、やがて私たちのパーソナルアシスタントやスマートホームハブとして活躍してくれるだけでなく、自動運転によって新たなサービスやビジネスの創出にも繋がっていくかもしれないと思うと、期待せずにはいられません。

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