IoTプラットフォームとは
プラットフォーム(プラットホーム)というと駅のホームが思い浮かぶという人も少なくないと思います。英語の綴りはPlatformですので単語の意味としては間違っていませんが、IoTプラットフォームとなるとややニュアンスが異なります。
IoTにおけるプラットフォームとは、アプリを正常に稼働させるためのソフトウェアや制御機器などのハードウェア、クラウドサービスなどをまとめて指すものなのですが、噛み砕いて言うと、
「A社製のエアコンとB社製のテレビをC社製のIoTプラットフォームリモコンで稼働できるようにする」
といった、メーカーの垣根を越えて機器を制御できるようになることをイメージしていただければと思います。
IoT技術の進歩に伴って様々な家電や家具などのIoT化が進み、スマートホーム関連デバイスも多数、開発・製造・販売されています。
例えば玄関のドアの開閉を検知するセンサー、室内の温度を検知するセンサーなどを稼働させるには、それぞれに対応するアプリをひとつひとつ開発しなければなりません。
しかし、そんなことをしていては利用者のデバイスは個別のアプリだらけになってしまい、利便性が大きく損なわれ、誰もIoTデバイスやスマートホームデバイスを導入しようなどと思わなくなってしまうはずです。
そこでドア開閉センサー、温度センサー、人感センサーなど仕様が異なる複数のセンサーからのデータをスムーズに収集・蓄積でき、かつサービスにつなげるための基盤が必要となってくる訳です。
この基盤が「IoTプラットフォーム」と呼ばれるものです。
A社製のエアコンを稼働させるための赤外線通信規格と、B社製のテレビを稼働させるための赤外線通信規格は通常異なりますが、これをどちらの通信規格にも対応しているC社製のリモコンを使えばリモコンは1台で済みます。
つまり、各メーカーはセンサーごとにアプリを開発せずとも、C社製のリモコンに対応したIoTデバイスを開発すれば良くなり、ユーザーもC社製のリモコンを持っていれば良いということになります。
*なお、この場合はC社がIoTプラットフォーム企業ということです。
さらにD社製の照明、E社製の床暖房、F社製の冷蔵庫など、C社製のリモコンで稼働させられるデバイスが増えれば増えるほどユーザーにとっては利便性が高くなりますので、普及に繋がり、ひいては各企業の利益にも繋がっていきます。
本当はもっと複雑で難しいものなのですが、ごくごく簡単に解説するとIoTプラットフォームとはこのようなものになります。
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