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スマートホームに求められる2つの「安全」とは?

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スマートホームに求められる2つの「安全」とは?

スマートホームに求められる安全の1つはIoTによってあらゆるモノがインターネットに繋がることで生じる「セキュリティ」や「プライバシー」の問題です。

PCやスマホであれば、そのデバイスにのみセキュリティ対策を施せば済みますが、スマートホームではエアコン、冷蔵庫、洗濯機、テレビ、照明、床暖房、電子錠、給湯器などあらゆるモノがインターネットに接続されることになります。

これらの各デバイス一つずつに適切なセキュリティ対策を施す必要が出てくるのか、それとも一括管理してくれるソフトウェアが登場するのかによってもスマートホームの安全性は変わってきます。

もう1つは、スマートホームを構成する各デバイスの「物理的な安全性」です。

誤作動や故障などによって、意図せずしてユーザーに危害を加えてしまう可能性もそうですし、発火や感電など製品自体に十分な安全対策が盛り込まれているかどうかも大切なポイントです。

特に医療機器などを連携させている場合、命に関わる可能性もありますので、危険性などをしっかりと把握しておく必要があります。

ただ、ユーザーとしては「製品としての安全性」については各メーカーに委ねるほかありません。

現在も国が主体となって様々な実証実験が行われていますが、もしリコール等が発生した場合はどうするのかなども含めて、ぜひしっかりと実験を重ね、スマートホームの安全性を高めていただきたいものです。

 

スマートホームにおける「セキュリティ」と「プライバシー」に関する安全性

スマートホーム関連デバイスがインターネットに繋がっている以上は、サイバー攻撃・ハッキング・乗っ取り・覗き見・ウィルス(マルウェア)などの攻撃のリスクにさらされていることになります。

スマートホームを構成する各デバイスやアプリは、ユーザーの日常生活におけるパターンに関する膨大なデータをはじめ、あらゆるプライベートな情報を収集します。

もしこれらのデバイスがインターネットを介して乗っ取りや覗き見、ハッキングなどの被害に遭ったとしたらどうなるでしょうか?

・玄関の鍵を開けるためのパスコード等を変更されてしまう

・監視カメラの映像を覗き見され在宅か不在か知られてしまう

・家族全員のプライベートな時間を覗かれてしまう

・各デバイスを勝手に遠隔操作されたり設定を変更されたりしてしまう

など、様々なスマートホームの安全性のリスクが考えられます。

同時に、各デバイスが収集したデータを一元的に管理するためクラウドなど“どこか1箇所”に集約しているとしたら、サービスを提供している企業はこれらの膨大なデータを“何に”利用しているのかという疑問や、もしクラウドがサイバー攻撃を受けて情報が流出したらどうなるのか?といった問題も生じてきます。

スマートホームは私たちの生活を便利で豊かなものにしてくれる反面、こうした「セキュリティ」と「プライバシー」に関するリスクを抱えているということも覚えておかなければなりません。

 

スマートホームにおける安全対策

スマートホームの安全性におけるセキュリティ対策やプライバシー対策としては

・常にファームウェア(ハードウェアを制御するためのソフトウェア)を最新の状態に保っておく

自動更新機能が搭載されているデバイスもありますが、そうでないデバイスの場合は更新の通知が来たらすぐに従うようにしましょう。

・各デバイスを第三者から推測されにくいWi-Fi接続パスワードや管理者パスワードに変更する

特に家庭用のルーターはスマートホームの安全性を守るインターネット接続の玄関口ともいえますので、しっかりと保護する必要があります。

・各デバイスを利用するためのアプリがインストールされている端末(スマホやタブレット等)を保護する

OS、アプリ、ファームウェアは常に最新の状態を保つ、各デバイスを提供しているメーカーの正規アプリ以外はインストールしない(する場合はアプリがどこまでの権限を許可されているかを確認する)などの対策を徹底しましょう。

・セキュリティ対策やプライバシーポリシーなどが明確でないサービスではクラウド連携機能をオフにすることも検討する

多くのデバイスは収集した情報をクラウド上に蓄積します。データ活用という点では非常に便利なクラウドですが、セキュリティ対策やプライバシーポリシーが不明(信頼がおけない)という場合、連携機能の使用は慎重に判断しましょう。

といったことが挙げられます。

また、もしセキュリティ対策に自信がないという方は、シマンテックが販売しているNorton Coreや、CUJOが販売しているその名もCUJOなどのデバイスで一括管理するのも良いでしょう。

これらは家庭内のネットワークに接続されたすべてのIoTデバイスを一括で管理し、怪しいコンテンツのブロック、疑わしいアクティビティの監視などを行ってくれます。

なお、参考価格ですがNorton Coreは$279.99、CUJOは$249です。今後同様のセキュリティ対策デバイスが登場してくるものと思われますので、スマートホームの安全性を担保するためにも、ぜひチェックしておきたいところです。

 

スマートホームの安全にはユーザーの意識向上が必要不可欠

製品としてのスマートホームの安全性は各メーカーに委ねるしかありませんし、各デバイスから収集した情報の管理・利用方法などはサービスを提供している企業の信頼に依存するものとなります。

それ以外の部分で、ユーザーとなる私たちが快適で便利なスマートホームライフをより安全なものにするためには、今回ご紹介したようなセキュリティ対策をしっかりと念頭に置いて導入することを忘れないようにしましょう。