ロボット・デスクライト「Lumigent」の大きな特徴
画像引用:https://lumigent.cerevo.com/ja/
日本発のIoTスタートアップ企業・株式会社Crevoが発表したLumigentは、4軸の可動域を持つ変形機構を備えたデスクライトです。
音声認識機能を搭載していますので「Hi Lumi,~」と話しかけるだけで点灯・消灯してくれるほか、アプリであらかじめ設定しておいた自分好みの位置に自動で変形したり点灯したりもしてくれます。
この音声認識機能は従来のLumigentにも搭載されていましたが、さらに今回のコンセプトモデルの大きな特徴として、Amazon EchoやEcho DotなどAmazonのAI音声アシスタントAlexaに対応したデバイスと連携が可能な「Alexa Skill Kit」をサポートしているという点が挙げられます。
これにより、Lumigent本体ではなくAlexaに話しかけることでも、変形したり点灯・消灯したりすることが可能になりました。
現在のところ音声認識機能は英語のみの対応とのことですが、今後Amazon Echoの日本進出などに伴って日本語対応版が発表される可能性もあります。
使い終えた後は「Goodbye」と話しかければ自動で折りたたんで省スペース状態で待機してくれますので、場所を取らずに済むよう気遣ってくれるかしこさも兼ね備えています。
Lumigentが持つ変形機構や搭載されているカメラについて
Lumigentには4つのモーターが内蔵されていて、4自由度の可動域が備わっていますので、「ちょっと右」「もう少し左」など細かい指示に対しても自由自在に、ロボットさながらにアームを動かすことができます。
アプリには作業ごとに最適なアームの角度や照明部分の角度、照度などをあらかじめ登録しておくことができ、それらを本体に搭載されたボタンのほかに音声で呼び出すこともできますので、仕事、読書、執筆、ネットサーフィンなど色々な場面で活躍してくれるでしょう。
さらに、本体には無線LANやオートフォーカス対応の8メガピクセル(800万画素)のカメラも搭載されています。
たとえば、デスク上の書類をカメラで撮影して無線LAN経由でスマホを介してクラウドに転送したり、microSDカードに保存したりといったことができるほか、動画の撮影やコマ送りでアニメーションするタイムラプス撮影もできます。
さらに、本体にはUSBポートも搭載されていますので、PCと繋げばWebカメラに早変わりするほか、Lumigentを活用してビデオチャットなども行えます。
なお、これらの操作はすべて音声で行うことができますので、作業している手を止めたり離したりする必要もありません。
デスクライトというカテゴリーを大きく超えたスペックは、まさに次世代のスマート・ロボット・デスクライトと言えるでしょう。
Lumigentの仕様について
音声認識機能、Amazon Alexa対応、変形機構にカメラ搭載など、これだけでも十分「すごい」デスクライトなのですが、光源の明るさも見逃せません。
製品版では1,000ルーメンになる予定(2017年11月現在開発中)とのことですから、非常に明るいと言えます(参考までに自動車のヘッドライトはハロゲンランプ55Wが1,000ルーメン程度です)。
開発中のためスペックは変更になる可能性もありますが、現時点で発表されているものは、
無線LAN:IEEE 802.11a/b/g/n/ac(無線アダプタ同包)
有線LAN:別売りアダプタ
接続端子:カメラ用micro USBポート、USBポート×2、microSDカードスロット
サイズ:W294×H34×D46mm(セード部)、345+122mm(アーム長)、W145xD231mm(ベース部)
対応アプリ:Android、iOS(OSのバージョンは未定)
となっています。
Lumigentはオフィスや自宅での作業場を大きく変える可能性がある
様々な家電製品や家具のIoT化が進む中、デスクライトに関しては長い間代わり映えもなく、決して「今風」とは言えない製品も未だに多数流通しています。
今回、Alexa対応のLumigentのコンセプトモデルを発表したCrevoはそこに目をつけたわけですが、まさかここまで全く新しいタイプのデスクライトが登場するとは思いもしない方がほとんどでしょう。
もしかしたらLumigentがオフィスや自宅作業場の環境や、私たちの作業自体を大きく変えてくれる可能性もあるのではないでしょうか。
同社の岩佐代表は「既存の製品にインターネットやスマートフォン、特殊なテクノロジーを取り入れて革新していきたい」と語っていますので、今後もどんな既存製品が革新されていくのか、楽しみに待ちたいところです。
なお、Lumigentの予想販売価格は4万円~7万円程度、発売予定は2017年秋頃とのことですので、もしかすると皆さんがこの記事を目にする頃には発売が決定しているかもしれません。