スマホの電源が切れたら使えない!
スマートホームの問題は、あまりにスマートフォンのアプリに依存ししすぎて、スマホの電源が切れたら使えないという点があります。
2017年時点のスマホは、ようやく遠隔充電バッテリーがiPhoneで登場した程度です。なかなかバッテリーそのものの耐久性は伸び悩んでいます。
しかも、今のスマホユーザーは、スマホで写真を撮ったりSNSで発信したり、音楽を聞いたりといろいろなことにスマホを使いますので、電池が切れるのも早いのです。バッテリーがすぐになくなるため、
「家に帰ってきたときはスマホの電源が落ちていてスマートロックを解除できない」
「家に入れても照明がつけられない」
などのトラブルに遭遇する可能性があります。特にスマートロックなどは家の外から解除するものなので、スマートフォンの電源が切れたらおしまいです。これはスマートホームの大きな問題点ではないでしょうか。
スマートホームが徐々に普及する未来には、それに応じて優れたバッテリーが開発されたり、もしくはあちこちに電源スポットが登場したりして、バッテリー切れの心配がなくなるかもしれません。
ただ、今の時点ではバッテリーがなくなりやすく、スマホの構造上仕方ないので、電池が切れたらスマートホームはまったく動作しないという問題点の明確な解決方法はありません。
スマホを他人が操作したら?セキュリティ上の不安
スマートホームの第二の問題は、他人にスマホを奪われたり、誰かが勝手に操作したりしたら、家ごと乗っ取られてしまうのではないかという点です。
特にスマートロックは重要なセキュリティなので、面倒でもアプリにパスワードをつけるべきですし、スマホそのものにもロックが必要です。
アプリなどが乗っ取られるケースは少ないでしょうが、次でご説明するようにセキュリティホールが大々的に見つかることがあり、これもスマートホームの問題点です。
その他に、スマートホームのスマートロックにしても、誰かがあなたを脅して、操作させれば犯罪等は可能であり、そうした問題も潜んでいます。
また、電源が切れたとき同様、スマホを紛失した場合などもせっかくのスマートホームが動かなくなって大変になります。
スマートホームの問題点はところどころで脆弱性が見つかること
2017年、海外の食器洗い洗浄機にセキュリティホールが見つかり「第三者にお皿を洗われてしまう」などの脆弱性などが指摘されました。食洗機であれば冗談で済むのですが、これがスマートロックなどであれば大変です。
スマートホームの問題点として脆弱性はあってはならないものなのですが、それでも、人間がプログラムを組んでいる以上、セキュリティホールが見つかる可能性は十分あります。
なお、セキュリティが見つかったら緊急パッチが配布されるのですが、それでもその間に何かの侵入があるケースも想定されます。
スマートホームのテクノロジーには、Linuxが採用されているケースが多いと言われています。省電力でスペックの低いプロセッサでも動くので、あちこちのIoTデバイスで利用されています。しかし、Linuxとはいえセキュリティホールはあるものです。
すでに総務省などは、2017年9月に国内のIoT機器全台を検査するとの表明をしていますが、IoT機器は国内だけでも莫大な数が存在しているため、人力では不可能です。
総務省のIoT検査がどうなるかはまだまだ未知数ですが、大規模な検査になることは間違いありません。テロを防ぐためにも、セキュリティ対策は大切であり、スマートホームにはこういった問題点があることを知っておく必要があるでしょう。