新型iPhone 11シリーズの話題もそろそろ落ち着いてきた頃でしょうか。
Appleのスマートスピーカー「HomePod」の話をまたさせてください。HomePodと生活をはじめて、はや1ヶ月。利用スタイルがほぼ固まってきました。
他のスマートスピーカーでも同じですが、だいたい限られたパターンにしか使わなくなりますね。疲れて帰宅した夫が妻に対して、「風呂」「飯」「寝る」しか声を発しないように……。あまり無駄なことはしゃべりたくない。そんな気持ちがスマートスピーカーに対しても働くのでしょうか。
おそらく、AIアシスタントの機能が発展途上であり、「わかりません」で返されることも理由のひとつでしょう。妻の「ちょっと聞いてよ、今日○○さんの奥さんがさ〜〜」を夫が興味なさげにやり過ごした結果、会話自体が減ってしまうように。
いちいち例えが世知辛くて申し訳ありません。今回は、音声認識・AIアシスタントで使える機能を中心にご紹介していきます(音楽の再生機能については前回書きましたので、こちらをご覧下さい)。
同じSiriでもiPhoneとどう使い分ける?
HomePodのAIアシスタントは、ご存じSiriです。
iPhoneでアプリを開いたり、電話をかけたり、タイマーやアラームをセットするときに使う人も多いでしょう。とはいえ、外でSiriを呼び出している人はほとんど見かけません。やはり、人に見られるのは恥ずかしい。
その点、スマートスピーカーは自宅に置かれるので、そういった気恥ずかしさはありません。しかし、同じ目的でもiPhoneを使うかHomePodを使うか、迷いが生じるシーンはあります。
例えば、アラームを設定するとき、外出してからも必要ならiPhoneに頼みますし、インスタントラーメンを作るときのタイマーなら、お湯をカップに注ぎながらでも指示できるHomePodが便利です。
iPhoneも音声でSiriを起動させることはできますが、別の部屋に置いてある、カバンの中に入っていることもありますし、マイクの性能もあってHomePodなら少し離れた場所からでも確実に聞き取ってくれます。
画面を見る必要がある、利用の場所が変わる可能性があるならiPhone、音声だけ&その場で解決する内容ならHomePod。ざっくりした役割分担は、こうなります。
iPhoneなどのSiriとバッティングする?
素朴な疑問として、「Hey Siri」と言った際に、HomePodとiPhoneのどちらが反応するのって思いますよね?
仕様としては、デバイス同士がBluetoothで通信し、どのデバイスが反応すべきか判断するようです。
近くにHomePodがあれば、HomePodがだいたい最優先に反応しますが、たまにiPhoneで反応することがあるので、設定でロック中にSiriを許可しないようにしました。もしくは、iPhoneを(画面を下にして)伏せて置けば、反応しなくなります。
逆に、HomePodで「Hey Siri」を反応しなくするようにもできます。「ホーム」アプリから、もしくは直接「Hey Siri、Hey Siriをオフにして」と言えば声に反応しなくなります。直接HomePodの上を長押しすればSiriは起動します。
手の届く場所に置いておけば、「Hey Siri」と言わなくてもSiriが呼び出せます。声を出したくない気分の時もあるじゃないですか。
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HomePodのSiriにお願いしてみた
具体的にHomePodのSiriに何がお願いできるか、改めて紹介しましょう。スマートスピーカーで多くの人が日常的に聞きたくなるのは、日時、天気、ニュースあたりでしょう。テレビの朝の情報番組の見られ方にも近いですね。
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海外の時間もわかります。
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未来の日付の曜日もわかります。
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今年は平成31年でしたが5月1日に新しい元号が施行され、令和元年になりました。
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Siriさん、外国人だと思っていましたが日本のことに詳しいのでは? これは、和暦と西暦の変換に使えるかもと、「今日は平成何年?」「昭和45年は西暦で何年?」などと聞いてみましたが、これらには未対応。ただし、和暦から西暦を知る方法はあって、日付まで言えばカレンダーを参照して西暦で返してきます。
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「昭和45年」だけだと、「1929年1月1日火曜日元日でした」とかなり間違った答えを返してきます。やはり外国人なのでしょうか。次、天気に行ってみましょう。まずはオーソドックスに。
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中野区は現在気温27度で曇っています。今後は雷雨になりそうです。午後以降は雨で、今日いっぱい天気が変わりやすいでしょう。今日の最高気温は29度、最低気温は23度でしょう。
もっとカジュアルに尋ねても問題ありません。
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台風や地震は無理みたい。
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とSiriがアナウンスした後、NHKのアナウンサーによるニュースが流れます。やはり機械音声よりは聞き取りやすいですね。これは、iPhoneのSiriやAmazon EchoやGoogle Homeも同様です。
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今日のAppleの終値は224米ドル40セント。2米ドル66セント、つまり1.7%下落しています。
調べ物は「○○について教えて」で
これも他のスマートスピーカー同様、Wikipediaから冒頭部分が引用されることが多いです。
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Appleは、アメリカ合衆国カリフォルニア州に本社を置く、インターネット関連製品、デジタル家庭電化製品および同製品に関連するソフトウェア製品を開発、販売する多国籍企業である。2007年1月9日に、アップルコンピュータから改称した。アメリカ合衆国の主要なIT企業である。
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これもWikipediaから。最新ニュースなどは教えてもらえません。
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AppleのWebサイトを確認して頂ければわかると思います。
iPhone、iTunesなどAppleの製品については、こういった回答になります。サポート代わりにはなりません。
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総理大臣を首相に変えたら教えてくれた。単語の微妙な選択が結果に影響するようです。
計算や翻訳はまあまあ得意
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為替情報と連動しているので、リアルタイムで価格が変わります。消費税の計算もできたら便利そうです。
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無理か。単純に計算してもらいましょう。
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テレビショッピングではたいてい税抜で案内されますので、HomePodで確認すれば、支払額がわかりますね。
簡単な単語、文章の翻訳もできます。
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英語の非常口です。ア エマージェンシー エグジット。
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英語のはじめまして、私はジョンです、です。ナイスミートゥユー アイムジョン。
秘書代わりになる「パーソナルリクエスト」
カレンダー(スケジュール)の管理や、メッセージの送受信、通話、メモの作成などをHomePodで利用できる機能が「パーソナルリクエスト」です。利用には、iPhoneなどのiOSデバイスとHomePodが同じApple IDを使ってサインインしている、「位置情報を共有」の共有元デバイスとして設定されている、同じWi-Fiネットワークに接続されているなどの条件が必要です。
パーソナルリクエストの設定は「ホーム」アプリから。複数のHomePodがある場合は、個別にオンオフできる。
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こちらの予定が見つかりました。16時に原稿書きです。
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通話履歴も確認できます。
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通話履歴が○件あります。1軒目は昨日の機能の15時、○○さんからの通話履歴です〜〜。
メモの作成も、手が放せないときに便利な機能です。メモはiCloudで同期しているので、ToDoリスト的にも活用可能です。
iPhoneが家の中で見つからない時
家の中でiPhoneが見つからない時、HomePodに話しかけてiPhoneから音を鳴らすこともできます。
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これでiPhoneから「ピンピン」という音が出て、見つけることができます。
最後に、暇つぶしの話し相手としてHomePodは使えるでしょうか。
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昔々おじいさんとおばあさんが…。おっと話を間違えました。
小口
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ちょいちょい抵抗してきます。このあたりは、Amazon EchoやGoogle Homeのほうがバリエーションは豊富です(笑えるかどうかは別問題としても)。まあ、スマートスピーカーと会話するのも不気味ですし、なんにせよやめた方が良いですね。