iedge
  • iedge

タグ

スマートホーム(スマートハウス)の記事 2019.10.18

介護ロボットとは?導入の際の補助金やメリット、課題について【テクノロジー・AI入門編】

記事ライター:KEITA.SH

深刻な人手不足に悩まされている介護業界ですが、近年はロボット技術の力を借りた新たなシステムの導入が進んでいます。「介護ロボット」と呼ばれるそれは、最新のロボット技術を応用して「知能化」したロボットを指したものです。

今後確実に到来する超高齢化社会と、深刻な介護士不足を解決することが期待されている介護ロボットとは一体どのようなものなのでしょうか。この記事では、介護ロボットの概要やメリット・デメリットに加えて補助金制度についても詳しく解説していきます。

▼この記事でわかる!

  • 介護ロボットとは何か?
  • 介護ロボットの種類
  • 介護ロボットのメリットや課題について

 

介護ロボットとは?

厚生労働省によると、介護ロボットは”ロボット技術が応用され利用者の自立支援や介護者の負担の軽減に役立つ介護機器”と定義されています。
(引用:https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12300000-Roukenkyoku/0000210895.pdf)

「ロボット技術」についてもう少し詳しく紹介しますが、そもそもロボットと呼ばれる機器は以下の3つの条件を満たしていなければなりません。

・情報を感知(センサー)
・判断する(知能・制御)
・動作する(駆動)

この3つの要素を含んで知能化されたシステムのことをロボットと呼び、さらにここに利用者の自立支援や介護者の負担軽減という役割を持たせたものが「介護ロボット」と定義されます。

介護の現場には数多くの重労働が存在しますが、これらを介護士が全て負担していると肉体的な負荷がかかりすぎてしまい、腰痛や腱鞘炎といった労災を引き起こしかねません。
例えば要介護者のベッドへの移動をサポートするのは毎日の作業ですが、腕や腰に大きな負担がかかる作業でもあります。
この作業をロボットに任せるだけでも、介護士の肉体的な負担を大幅に減らせるのです。

また、認知症患者を見守るのも介護施設における重要な仕事のひとつですが、どうしても手が足りなくなったり、夜中にこっそり抜け出されたりといった事故が起こってしまいます。
このような事態を防ぐために、センサー付きのカメラを施設内外に仕掛けておき、深夜や休憩中など本来は人が出入りしない時間帯に誰かが施設の外に出ようとしたら職員へ通知が行くシステムを利用すれば、認知症患者のサポートに回ることもできるでしょう。

介護ロボットはこのような役割によって、介護業界の処遇を改善することが期待されており、多様な用途に対応できるように様々な種類の介護ロボットが開発されているのです。
 

介護ロボットの種類

介護ロボットには大きく4つの種類があり、それぞれに備えている機能が異なります。
ここからは重点的に開発が進められている介護ロボットの種類と機能を見ていきましょう。

移乗支援

介護施設に入居している高齢者の方の中には足腰が弱く、自力で歩いたり起き上がったりできない方も少なくありません。
こういった方々をベッドから車椅子へ移動させる「移乗作業」が必要になりますが、これは作業者に大きな負担がかかる作業でもあります。

移乗支援については、装着型パワーアシストの介護ロボットを導入することで、介護者の筋力をサポートして無理なく業務が遂行できます。また、他にも非装着型の移乗支援ロボットも開発されており、より高度な介護支援を実現しています。

移動支援

移動支援の介護ロボットは、介護士ではなく介護を受ける本人が足腰に装着することで移動を楽にするものです。

転倒を防止するだけではなく歩行をサポートする役割を果たすもので、両足に装着した器具が互いに通信を行い、片足を地面に着けている際はもう片方の足を自動的に振り上げるようにサポートします。

排泄支援

高齢者になると排泄についても介護士の力を借りる必要がありますが、この排泄を支援するロボットも存在します。排泄物の処理を自動で行うロボットや排泄のタイミングを予測して的確なタイミングでトイレへ誘導するロボットも開発されているのです。

また、トイレへ自力で通える方向けに、衣服の着脱などトイレで行う動作を自動的に肩代わりしてくれる介護ロボットも存在します。

これらを導入することで、介護施設における排泄業務の負担が大きく軽減されるでしょう。

 

認知症患者の見守り

認知症の方は深夜徘徊など命にかかわる事故を引き起こしかねないので、24時間体制で見守る必要があります。しかし、これらを人力で行うと大きな負担を強いられてしまうため、見守りセンサーなどを導入してモニターで見守る仕組みも考案されているのです。

こうした介護ロボットを全て導入するには多額の費用が必要になりますが、介護ロボットの導入については助成金の利用が許可される場合もあります。
介護ロボットの導入を検討している方はぜひ補助金や助成金についても理解を深めておきましょう。
 

介護ロボットにまつわる補助金制度

介護ロボットの導入については経済産業省や中小企業庁などが補助する補助金・助成金の利用が認められています。主な補助金・助成金は以下の通りです。

・ロボット介護機器開発・標準化事業(開発補助事業)(経済産業省/国立研究開発法人日本医療研究開発機構)
・課題解決型福祉用具実用化開発支援事業(経済産業省/国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)
・戦略的基盤技術高度化支援事業(中小企業庁/地方経済産業局)
・ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金(中小企業庁/全国中小企業団体中央会)
・デジタル・ディバイド解消に向けた技術等研究開発(情報通信利用促進支援事業費補助金)(総務省)

これらの補助金・助成金を活用して介護施設の環境改善に取り組んでみましょう。
 

介護ロボットのメリット

介護施設に介護ロボットを導入するメリットは複数ありますが、主なメリットは以下の通りです。

・介護士の負担を軽減できる

介護の現場では様々な業務が存在しますが、その多くが肉体的・精神的に厳しいものです。

特に年配の方や女性など体力に自信がない方にとっては重労働です。あまり無理をしすぎてしまうと介護士自身が怪我につながってしまうだけでなく、最悪の場合は要介護者の方が怪我をしてしまう可能性も考えられます。さらには、働き方改革が叫ばれるなか、介護士個人が背負う負担を軽減させ、より安心して働ける労働環境を目指すべきです。

介護ロボットには介護士の筋力をサポートするものもあるので、今回紹介したような介護ロボットを導入することによって、介護士の負担を大きく軽減できます。

・要介護者へ提供するサービスの質を一律化できる

介護施設は食事や入浴、レクリエーションなど要介護者に対して様々なサービスを提供する施設ですが、担当する介護士ごとにサービスの質が異なるものです。

サービスの質を左右するのは介護士のスキルやモチベーションによるところも大きいですが、精神的・肉体的な余裕もサービスの質を支える大きな要素となります。介護ロボットを導入すれば肉体的にも精神的にも余裕が生まれるため、要介護者へ提供するサービスの質も高めることができます。

・介護士をスキルや性別に関わらず雇用できる

介護ロボットの中には認知症患者を見守るものや入浴・排泄を手助けするものも存在します。いずれの業務も要介護者の命を預かる重要な業務なので、ノウハウや専門知識、高い技術が求められるでしょう。

そのうえで、高齢の方や女性であれば男性に比べて筋力的に劣る点も多いため、体力を使う業務を連続して行うと大きな負担を強いられます。そのため、介護士を雇用する際には介護の経験者や男性が重宝されているのが実情です。

介護ロボットを導入することで介護士個人の体力に依存する部分が少なくなり、業務の効率化が図れるため、介護士として雇用する方の裾野を広げられます。また、介護士という仕事へのイメージも大幅に改善され、介護士を志望する求職者も増加すると期待できるでしょう。
 

介護ロボットのデメリット(課題)

介護ロボットを導入するデメリットは以下の通りです。

・操作に慣れるまで時間がかかる

介護士として働いている方にとっては、唐突に新しい機器を扱う必要が生まれるので慣れるまでに時間がかかるでしょう。

複数の介護ロボットを導入するのであれば、それだけ操作に慣れるまでの時間が長くなってしまうため、問題なく業務に導入できるまでの時間や人員も考慮しながら検討するのが大切です。

 

・導入にかかるコストが高い

介護ロボットは最先端の技術を組み合わせて実現したロボットなので、導入にかかる費用もまだ高いのが現状です。補助金や助成金を利用できるとしても、事例が少ないこともあり効果に対して疑念を持っている事業主の方も少なくないでしょう。

そこに費用の高さも加わり、普及率を高めることが難しくなっています。介護ロボットの導入にともなうリスクが高いことは、多くの介護事業者や介護ロボットの開発者にとって取り組むべき課題と言えるでしょう。

・小さな施設では保管するスペースの確保がしにくい

複数の介護ロボットを購入した場合、保管のスペースを大きく取ってしまうという課題も存在します。介護を行わない間は介護ロボットを保管しておくことになりますが、バックスヤードや倉庫が小さい施設の場合は保管スペースがなくなるため、そもそも購入すること自体が難しいという背景も考えられるでしょう。
 

介護ロボットの今後

介護ロボットは今後大きな期待が寄せられている分野であり、様々な業務を効率化するために新たな介護ロボットの開発が急がれています。その中でも、在宅介護での利用を目的とした見守り支援機器や介護施設などでも利用できる入浴支援機器といった分野は優先的に開発が進められているのです。

介護業界の人手不足や処遇の改善をめざし、一日でも早い介護ロボットの実用化と普及が急がれています。

関連記事

NEW

【IoTマスターへの道 vol.13】実家IoT化計画編No.3 子供も喜ぶIoT!!!

実家の帰省ついでに「鍵ないと家に入れない問題」を解決すべく、まずは基礎となるIoTグッズを導入した。 父の反応は意外と良かったのだが...あれから3日経って両親は、きちんとIoTグッズを使いこなすこと ...

続きを見る
スマートホーム(スマートハウス)の記事2019.11.20
NEW

Fire TV Stickはセールで買おう!2019年はいつ?最安値はプライムデー?

Fire TV Stickのセール価格は?2019年9月までの実績まとめ 現在Amazonウェブサイトにラインナップされているのは、Fire TV Stick、Fire TV Stick4K、そして予 ...

続きを見る
スマートホーム(スマートハウス)の記事2019.11.20
NEW

Fire TV Stick対応のおすすめアプリを紹介!一括ダウンロードもできて超便利

Fire TV Stick対応!無料おすすめアプリ Fire TV Stickには、有料アプリはもちろん、無料で使える対応アプリも多数ラインナップされています。その中でも、ぜひ入れておきたいアプリを紹 ...

続きを見る
スマートホーム(スマートハウス)の記事2019.11.18

Qrio Smart Lockなら、鍵をシェアすることできて、スマホで解錠できる!

Qrio Smart Lockなら、まるで鍵を開けるかのようにスマホを操作するだけ Qrio Smart Lockは、スマートロックサービスです。 鍵をドアに設置する際の工事も不要です。鍵につけさえす ...

続きを見る
スマートホーム(スマートハウス)の記事2017.10.02

これからのスマートホームには欠かせないAIについて知っておこう!

そもそもAIって何? AI(Artificial Intelligence=人口知能)は、人間が行う様々な作業や活動をコンピューターなどで模倣し、人間と同じような知能の実現を目的としたソフトウェアおよ ...

続きを見る
スマートホーム(スマートハウス)の記事2017.10.02

人の感情に共感する次世代のAIロボット「JIBO」とは?

多くの可能性を秘めた新型AIロボット「JIBO」 JIBOは、アメリカのMIT(マサチューセッツ工科大学)のシンシア・ブリジール准教授により開発されました。 その後、2014年にIndiegogoのク ...

続きを見る
スマートホーム(スマートハウス)の記事2017.10.02

Copyright© iedge , 2019 AllRights Reserved.