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スマートホーム(スマートハウス)の記事 2019.11.05

デジタライゼーションとは?金融イノベーションへ向けた企業の取り組みやメリットデメリットについて【テクノロジー・AI 入門編】

記事ライター:KEITA.SH

時代が進むにつれて社会のIT化はどんどん進み、今やITなしの生活は考えられなくなっています。

それはビジネスでも同様で、一見ITとは無縁と思われるものにまで浸透している現状があります。もはや業種に関係なく、あらゆる産業がITの恩恵を受け、ITなしではビジネスが成立しなくなってきているといっても過言ではありません。

このように、ITによってモノや仕組み、サービスを進化させたり付加価値を付けたりすることを「デジタライゼーション(Digitalization)」と呼びます。今回はデジタライゼーションとは何か、混同されがちやデジタルトランスフォーメーションとの違いや、メリット・デメリット、さらには具体的な取り組み事例なども併せてご紹介していきます。

▼この記事でわかる!

  • デジタライゼーションとは何か
  • デジタライゼーションとデジタル・トランスフォーメーションの違い
  • デジタライゼーションによる金融サービスの取り組みと変革

 

デジタライゼーションとは?

デジタライゼーションは、ITによって製品やサービスに付加価値をつけたり、業務効率化を図ったりする取り組みのことを指します。

分かりやすい身近な例で言えば、飲食店や美容室を選ぶとき、従来は口コミやフリーペーパーなどを参照して選ぶことがほとんどでした。しかし現在では、複数の店舗情報が掲載されたポータルサイトが登場。気になるお店の料金やメニュー、さらには詳しい口コミを調べたりすることも可能になりました。

また、従来は現金やクレジットカードでの支払いが当たり前でしたが、「電子マネー」や「QRコード決済」が登場したことにより、現在では財布を持たずにスマホのみでキャッシュレス決済が可能になっています。

このようにデジタライゼーションでは、既存の製品やサービスをIT化し価値を高める効果が期待できるほか、企業にとっても生産性向上や業務効率化などが実現できるようになります。

デジタライゼーションが最近注目されるようになったのは、スマホなどモバイル機器の普及が大きく関係しています。モバイル機器により人々はいつでもどこでもインターネットを使えるようになり、モバイルインターネットを活用したシステムやアプリ、サービスなどが続々登場しました。結果IT市場はさらに拡大し、デジタライゼーションを重要視する企業が増えました。
 

デジタライゼーションとデジタルトランスフォーメーションの違い

デジタライゼーションと混同しがちな言葉に、「デジタルトランスフォーメーション(Digital Transformation)」があります。なかには「デジタルトランスフォーメーション=デジタライゼーション」と捉えている方も少なくありません。しかしこの2つは全く意味が異なります。

デジタルトランスフォーメーションという言葉を提唱したのは、スウェーデンにあるウメオ大学の教授、エリック・ストルターマン氏です。

エリック・ストルターマン氏は「ITの浸透が、人々の生活をあらゆる面でよりよい方向に変化させる」と述べ、それを表す言葉としてデジタルトランスフォーメーションという名前をつけました。当初は専門的な研究に対するアプローチに言及したものでしたが、一般にもその概念は普及しました。日本では調査会社の「IDC Japan」が、「ビジネスでは企業がIT化により自社製品やサービス、さらにはビジネスモデルなどを変革していき、競争上の優位を確立すること」と言及しています。

つまりデジタルトランスフォーメーションは「企業が自社ビジネスモデルやビジネスプロセスなどの組織のあり方自体を、ITにより丸ごと変革する概念」であり、デジタライゼーションはそれよりも低いレイヤの「ITにより自社製品やサービスに付加価値をつけたり、業務効率化などを行う」という意味になります。

さらに分かりやすく言えば、デジタルトランスフォーメーションは経営レベルで取り組むべき事柄である一方で、デジタライゼーションは現場に近いレイヤにおいて取り組む事柄と考えることもできます。

この関係性から、まずデジタライゼーションを行い、それから組織改革まで含めたデジタルトランスフォーメーションを実現させようとする企業もあります。ただし、必ずしもデジタライゼーションの延長線上にデジタルトランスフォーメーションが実現できるというものでもありません。

あくまで製品やサービス、業務効率化に対するアプローチであるデジタライゼーションは、ビジネスモデルの変革という役割までは担うことができません。企業としてはまずデジタライゼーションを行い、それから次の段階としてIT化を組織内部にまでしっかり浸透させ、自動化されたシステムやアプリケーションで稼働できる体制を作る努力が求められます。
 

デジタライゼーションのメリット

デジタライゼーションには、次のメリットがあります。

既存の製品やサービスを進化させ、新しいビジネスチャンスを見いだせる

デジタライゼーションは、既存の製品やサービスをデジタル化します。そしてデジタル化により製品やサービスに新たな価値が付与され、ビジネスチャンスにもつながります。

例えば先ほど説明したQRコード決済サービスは、従来クレジットカードや電子マネーの決済システムを取り入れられなかった中小規模の店舗でもコストをかけずに導入できます。ユーザー側もスマホさえあればアプリをダウンロードするだけで簡単に利用でき、支払いもスムーズに完結できます。

このような特性から、QRコード決済サービスは事業規模に関わらず多くの店舗がすでに導入しており、利用者も着実に増えています。今までなかったジャンルということで、複数の企業がQRコード決済サービスに参入しており、結果市場も成長しています。

デジタライゼーションによって製品やサービスをIT化すれば、今まで考えられなかったサービス展開が可能になり、新しいユーザー獲得も見込めます。また競合企業に先んじてデジタライゼーションした製品やサービスをユーザーに提供すれば、その企業は提供ジャンルでリーディングカンパニーになり、大きく成長できるかもしれません。

時間やコスト削減にもつながる

デジタライゼーションは、時間やコストの削減にもつながります。

例えば「RPA(Robotic Process Automation)」で業務を自動化すれば、今まで時間のかかっていた業務を短時間で完結させられます。また、自社サーバーではなくクラウドサーバーを活用することによって、サーバーの仮想化によってコストが削減され、低価格で製品やサービスを提供できるようになります。

このようにデジタライゼーションを上手く活用すれば、時間やコストの削減で総合的に企業利益を向上させられます。

 

デジタルトランスフォーメーションへの足掛かりにできる

デジタライゼーションによって業務にITを取り入れていけば、最終的には抜本的な経営改革にも取り組むことが可能になります。極端な例ではありますが、GoogleやAmazonといったようなデジタルトランスフォーメーションのモデルケースである企業の組織体制に近づけることもできるでしょう。

このようにデジタライゼーションは、デジタルトランスフォーメーション実現の第一歩として有効な概念です。ただしあくまでもデジタライゼーションは、デジタルトランスフォーメーション実現のための手段にすぎません。デジタライゼーションの社内浸透は第一段階であり、その先にデジタルトランスフォーメーションという真の目的があることを忘れないようにしておきましょう。
 

デジタライゼーションのデメリット

デジタライゼーションには次のデメリットがある点にも注意しておきましょう。

取引先企業や顧客の状況に合わせる必要がある

デジタライゼーションやデジタルトランスフォーメーションといった言葉はビジネス界でトレンド化しつつありますが、IT化に取り組む温度感は企業によっても異なります。ITへの投資に積極的な企業もあれば、いまだに対面でのコミュニケーションにこだわる企業も少なくありません。

仮に自社内での業務がデジタライゼーションによって効率化できたとしても、顧客や取引先とのやり取りはFAXや電話が残ってしまうケースも考えられます。当然のことながら無理に自社の都合に合わせてIT化を進めようとしてしまうと、取引先や顧客からの信用を失ってしまうことにもなりかねません。

ITリテラシーを身につける必要がある

当然のことながらデジタライゼーションを実現するためには、ITに関するリテラシーは必要不可欠です。

ここ数年の間に、仮想通貨取引所からの資産流出が問題視されています。これは他の一般企業でも例外ではなく、セキュリティに脆弱性があると重要なデータを盗まれたり、サイバー攻撃を受けてサービスが停止したりする危険性が出てきます。

これは高度な技術的な話だけではなく、一般社員であっても社外にデータを持ち出さないなど、仕事をする上で基本的な情報セキュリティのリテラシーは必要不可欠です。

デジタライゼーションによる金融サービスの取り組みと変革

ここからはデジタライゼーションの取り組み事例を3つご紹介していきます。

ペイペイ株式会社

QRコード決済サービスとして今もっとも人気があるのが、「ペイペイ株式会社」の「ペイペイ(PayPay)」です。

ペイペイ株式会社では「100億円あげちゃうキャンペーン」や「ワクワクペイペイ」などキャンペーンを頻繁に開催し、多くのユーザーの注目を集めています。ペイペイアプリのダウンロード数も爆発的に増加し、登録者数は2019年8月時点で約1000万人となっています。PayPayアプリでは取引履歴を簡単に確認できたり、割り勘機能、個人間送金機能なども搭載されており、ユーザビリティ向上に努めています。

QRコード決済サービスではまず新規顧客を獲得し、それからその顧客に実際にサービスを使ってもらい、便利さを実感してもらう必要性があります。その点ペイペイ株式会社ではキャンペーンを上手く活用しながら、使い勝手に優れたペイペイアプリの特性を顧客に上手くアピールしてマーケティングに成功しています。

ウェルスナビ株式会社

「ウェルスナビ株式会社」では、「ウェルスナビ(WealthNavi)」を提供しています。

ウェルスナビでは「ロボアドバイザー(AIを活用した判断プログラム)」を活用し、自動で資産取引ができるようになっています。これにより従来株取引などに興味があっても手が出せなかった顧客の獲得に成功しています。

ロボアドバイザーは過去の取引データなどから状況を的確に分析して、最適なタイミングで投資や売却などを行います。人間の勘に頼ったものではなく、あくまでもデータとして裏打ちされた根拠をもとに取引を行うため、投資の経験が浅いユーザーにとっても安心できます。

金融サービスのデジタライゼーションでは、ウェルスナビ以外にもAIを駆使したサービス提供が盛んにおこなわれています。

 

横浜銀行

神奈川県の地方銀行である「横浜銀行」では、RPAを駆使した業務効率化に取り組んでいます。

横浜銀行では2017年からRPAを導入しており、2020年3月までに年間20万時間以上の業務量を削減するという大きな目標を打ち出しています。銀行業界は従来から紙ベースの作業が多く、それだけデジタライゼーションによる業務効率化が狙いやすい業界です。実際に横浜銀行ではRPAの導入により、これまで約5000時間分の業務時間削減に成功。RPA活用で着実に効果を挙げています。

このようにRPAなどを駆使してデジタライゼーションを行うことで、銀行でも大きな業務効率化及びそれに伴う収益向上が可能になります。
 

デジタライゼーションの今後

今後どの企業でも製品やサービス、業務のデジタライゼーションが進んでいくでしょう。そしてゆくゆくはデジタル・トランスフォーメーションにより、ITベースで構築された企業体制になるように企業戦略を進めていくことが求められています。

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