このiedgeでライターを始めて1年になる僕。
もともとガジェット好きだったところに「仕事だから」という大義名分までできてしまい、今やすっかり自宅は「IoTホーム」になりつつあります。
使っていないものも含めて、スマートスピーカーは全部で8台。それ以外にスマート家電がたくさん。金額にするとたぶん20万円近いと思いますが、後悔はありません。
そっと話しかけるだけで家のさまざまなものを操作できるし、ちょっとした冗談にも応えてくれる。姿形はまだまだ思い描いていたものには程遠いけれど、藤子・F・不二雄や手塚治虫が僕たちに見せてくれた未来が垣間見え…なくもないじゃないですか。
我が家にあるディスプレイ付きスマートスピーカー(スマートディスプレイ)たち。
いまや、テレビもスマートスピーカーから操作してますし、エアコンの温度調整、ロボット掃除機の操作なんかも、そうです。
そして何より便利なのが照明。
スマートスピーカーに「シーリングライトをつけて」「デスクライトを消して」なんて言って操作するのはもちろん。部屋の明るさが一定以下になったら自動で点灯させることも、人のいないキッチンの照明を消すこともできます。その上、深夜にトイレへ行くとき洗面所の灯りがそっと点くみたいな繊細な操作まで、できるんです。
もしまだスマート照明(スマート電球)を導入していない方がいるなら、僕は全力で勧めます。
……が、ちょっとこまったこともあるんです。
電気が点かなくなった理由は?
ある日のこと。
僕が仕事の打ち合わせから帰宅したら、まだ19時くらいだというのにリビングから灯りが漏れてきていません。
ふだんなら妻が帰宅している時間なのですが、今日は残業かな? くらいに思ってリビングを開けてみると…
※イメージです
僕「なんで真っ暗な部屋でメシ食ってんの…?」
聞くと、リビングのシーリングライトが点かなかったんだそうです。アレクサに頼んでもダメ、グーグルに頼んでもダメ。
しょうがないかとスイッチを押してみても、ダメ。
みなさん、これ原因はなんだと思いますか?
<原因はちょっと意外なアレ…>
思っているよりフクザツなスマート電球
スマート電球をはじめとした「スマート家電」というのは、皆さんが思っている以上にフクザツな仕組みで動いています。
簡単にイラストにしたものが、これ。
(イラスト:筆者)
我が家のリビングにあるシーリングライトを点灯するために使っている仕組みです。
スイッチを押せば良さそうに思えるでしょ? 違うんです。
シーリングライトに取り付けたIRアタッチメントがオフになっているので、通電しても電力がシーリングライトまで届きません。
スマートスピーカー、クラウド、Wi-Fi、Nature Remo、そしてIRアタッチメント。
このうちのどれかが悪さをしているわけですが、原因はどれだと思いますか?
犯人はあいつ
正解はWi-Fiの中継器。
(イラスト:筆者)
解決編で初登場する人物を犯人にするのは推理小説のご法度ですが、まぁここでは大目に見てください。
Nature Remoは2.4GHzのWi-Fi波しか受信できないので、通常使っている5GHzのWi-Fiから中継器を挟んで2.4GHzに切り替えてから、インターネットにつながっているんです。それの調子が悪くてNature Remoがインターネットに接続されていなかったわけですね。
テレビの下にあるWi-Fi中継機で2.4GHzに切り替える(撮影/筆者)
これを抜き差しして再起動して、無事、解決しました。
サポートの必要な照明って……いる?
これだけ多くの製品が出て、CMもたくさんやっているのにイマイチ家庭には普及しない「IoT」。
その理由のひとつが、これだと思うんですよね。
我が家には、ガジェットやメカに強い僕がいたからよかったものの、もし妻が一人暮らしでCMに乗ってスマート照明を導入していたら、たぶんサポートに電話して数時間かけてようやくリビングを照らすことができたんじゃないでしょうか。
こんな「サポートの必要な照明」なんて、ふつう、いらないですよね。
わかってます。わかってますが、僕は「こっち」に未来があると思っているのでこうして記事を書いているわけです。
これを読んでいるメーカー各社のみなさま。
せめて自己診断機能くらいは搭載してください…。