日本でのスマートホーム(スマートハウス)の現状
マーケティングやリサーチを行っているGfKの調査によりますと、日本では「スマートホーム(スマートハウス)」のコンセプトについては認知されているものの「どんな製品でどんなメリットがあるか」を理解している人は2015年時点で7%程度に過ぎませんでした。
これは他国に比べても低い数字で、そこから2年が経過した今、日本でも次々とスマートホーム(スマートハウス)関連製品やサービスが登場していますが、言葉やコンセプトは知っていても、まだまだ認知度や理解度が高いとは言い難い状況であると言えそうです。
それは数字にも顕著に表れていて、例えば「スマートホームのコンセプトに魅力を感じている」人の割合が中国では50%を超えるのに対し、日本では20%にも至らないといった具合です。
これには文化の違いや生活スタイルの違いもありますし、縦割り社会のため様々な製品がメーカーの違いなどによって横に連携できないといった要素も絡んでいます。
ただ、その中でもネットワークカメラ、ドア開閉センサーなどの「セキュリティ」や、HEMSに代表されるような「エネルギー」といったカテゴリについては、様々な関連製品が登場していることもあり、これらの分野における認知度や理解度は比較的高いようです。
そして、日本でもスマートホーム(スマートハウス)に興味を持っている人は着実に増えてきており、各メーカーが様々な関連製品やサービスを開発・販売し始めていることもあって、今後は徐々に普及していくものと考えられています。
導入しやすいスマートホームデバイスをご紹介!
興味がある方は「まずはスマートホームを導入した暮らしとはどんなものなのか」を体験してみることがオススメです。
そこで、初心者でも導入しやすい、日本で利用できるスマートホーム(スマートハウス)デバイスをご紹介します。
Link Japan eシリーズ
エアコン、テレビ、DVDプレーヤー、オーディオなど、家の中には色々なリモコンがありますが、それらを一つに集約して、スマホやタブレットから一括制御できてしまうのがLink Japanのeシリーズです。
例えばeRemoteと呼ばれる本体はリモコン学習機能を兼ね備えていて、使っているエアコンやテレビなどのリモコンの赤外線を記憶することができます。
eRemote自体は、スマホに専用アプリをインストールすることで外出先であっても指示を出すことが可能ですので、エアコンを消し忘れて外出してしまったら消してもらう、帰宅前にエアコンを付けてもらう、といったこともできます。
マウスコンピューター mouseスマートホームスターターキット
パソコンメーカーのマウスが販売しているスマートホームのスターターキットです。スマホからハブを経由してモーションセンサー、プラグ、LEDライト、ドアセンサーなどの対応製品を制御することができます。
ハブ自体にエアコンやテレビの赤外線をコントロールする機能や、温度・湿度の情報を取得する機能もありますので、うまく連携させればIoT化されていない家電製品でも制御することが可能です。
Apple Homekit
iPhone、iPadなど画期的な製品を次々と世に送り出しているAppleのスマートホームデバイスがHomekitです。
Homekitに対応アクセサリ(スマートホームデバイス)を設置すれば、Homeという専用アプリを使ってiPhoneやiPadなどから簡単にコントロールすることが可能になりました。
また、音声アシスタント機能Siriを通して音声で制御することもできます。具体的には、例えば「Hey Siri,玄関にいるのは誰?」と話しかければiPhoneなどの画面上に映像が表示されたり、Siriが音声で答えてくれたりします。
さらに、Apple TVをハブとして使うことで外出先からも玄関のドアを施錠したり、エアコンの温度を調節したりといったことも可能になります。
上記は一部ですが、これらのスマートホームデバイスであれば、操作も設定も難しいことはなく、初心者でも容易に「スマートホーム(スマートハウス)を導入した暮らし」を日本で体験することができるでしょう。
ただ、すべての家電機器の動作を保証するものではなかったり、対応・未対応の製品があったりするのが現実です。導入前には各メーカーのサイトなどで詳しく確認をしておきましょう。
日本のスマートホーム(スマートハウス)はまだスタートラインに立ったばかり
各メーカーが参入して様々なスマートホーム関連製品が開発されるなど、スマートホーム(スマートハウス)の流れは日本国内にも着実に広がっています。
他社製品との連携といったユーザーエクスペリエンスについても、例えばIKEAのスマート電球はApple Homekit、Amazon Alexa、Google Homeなどをサポートし始めるなどの変化が見られています。
まだまだ、日本におけるスマートホーム(スマートハウス)はスタートラインに立ったばかりですので、今後どう変化していくのか、動向に注目したいところです。