サンフランシスコ、モスコーニセンターで開催されたGoogleクラウドイベント2018には、2万3,000人以上の人々が訪れました。
そこでは、コラボレーションやセキュリティ、IoTなどに関する重大な発表が行われ、Google Cloud PlatformやCloud IoT Core、G Suite、Google Maps Platformから、新たな製品やサービスのローンチ報告がされました。
Cloud IoT Edge と Edge TPU
IoTに関心がある人にとって、Cloud IoT EdgeとEdge TPUに関する発表は最も興味のそそる内容でしょう。
Cloud IoT Edgeは、Android ThingsやLinux OSを動かすIoTゲートウェイ機能のためのソフトウェアです。これは、エッジデバイス上でデーターマネジメントを行い、Google Cloudにより簡単かつ安全に接続することを可能します。
そしてEdge TPUは、エッジ上で機械学習インターフェースを実行させるための専用チップです。このチップは、TensorFlow Liteを動かすことを目的に設計されており、エッジでの機械学習にかかる消費電力やコストをより効率化させることに成功しています。
この二つを組み合わせることで、インフラや生産業における機械学習のデータ生成のIoT化を押し進めることができるのです。
Google Kubernetes Engine(GKE) On-Prem
GKE On-Premの発表は、IoT分野としては語られてはいませんでしたが、多くの企業がIoTを導入するきっかけとなるでしょう。
GoogleのコンテナマネジメントのエンジンであったGKEの進化により、GKE On-Premは、企業やデーターセンターでのマネジメント力を向上させることに成功したと言えます。
基盤システムはクラウドを通した操作なしに自己完結的に稼働しなくてはいけないように、公にできない企業データというものがいくつかあります。
GKE On-Premを使用すれば、そんな社内のデプロイメントを守りながら、統一されたKubernetesベースのコンテナアーキテクチャを活用できます。
また、これを使うことで、アプリケーションをローカル環境からGoogle Cloudに移行することも容易になります。
Google Cloud Platform(GCP)Marketplace
企業間でのIoTの導入にあたり、Marketplaceも重要な鍵となるでしょう。発表において、Martketplace自体はIoTの文脈内で語られてはいませんでしたが、GCPを多くの企業に浸透させるための道のりを確約しました。
ソリューションを提供する側にとって、GCP Marketplaceは、顧客である企業にアプリケーションを提供する、生産性のあるツールとなっています。そしてこれは今後、企業のIoT戦略における必要不可欠な要素として、浸透していくと思われます。