toletta完成までの道のり
tolettaを開発した株式会社ハチたまの社長である堀宏治氏は、NTTデータで病院情報システムの開発に携わりました。病院経営コンサルティングに従事したのち、起業します。堀氏は病院のシステム開発やペットサロンの運営といった事業を手掛けました。
2015年3月にハチたまを設立し、会員制のヘルスケアサービスである「ハチタマ」を展開します。今回、一般販売するtolettaも、ペット用のヘルスケアサービスの一環です。tolettaはニュージーランドで活躍する獣医師の佐野洋樹氏の監修のもとで開発されました。
tolettaで検知可能な猫の病気
猫の死因トップである慢性腎疾患や慢性腎不全は、体内の老廃物を尿として排出する機能を阻害します。そのため、排出されるべき老廃物が体内に溜まり、さまざまな病気を引き起こすのです。
tolettaにより、腎不全の初期症状である多尿や体重減少もモニタリングできますので、早期発見で症状の進行を遅らせることが可能です。
腎不全以外にも、猫の病気の初期症状をtolettaで検知できます。体重が増えると糖尿病などにかかりやすい状態に陥っている可能性がありますし、おしっこの量が減ったにもかかわらず、回数が増えたならば、膀胱炎や尿結石の可能性が考えられます。
スマホとの連携で猫のデータを管理
tolettaの大きさは幅が43.6cm、奥行きが54.8cm、高さが30.3cmになっています。白の筐体で、猫がすっぽり入るサイズです。重量も約3.3kgと軽量ですので、移動も簡単に行なえます。
使用方法ですが、toletta本体とスマホを連携させ、スマホに連携アプリをインストールするだけです。アプリからおしっこや体重、トイレに入った時間等を毎日測定し、Wi-Fiから送信されたデータをアプリからリアルタイムでチェックできます。
AndroidとiOS用のアプリが用意されていますので、自分の所有するスマホのOSに応じてインストールするといいでしょう。
アプリからは、猫が用を足した回数などが棒グラフで表示されます。日ごとや週ごとのデータも、切り替えひとつで表示可能です。
連携アプリには、異常を検知し、アラートでお知らせする機能が搭載されています。たとえば、24時間猫がおしっこしない場合など、緊急時にはアラートが通知されます。そのため、外出中でも猫のピンチを察知できます。
おしっこや体重、トイレに入った時間といった情報も、猫がトイレに入ると自動的に計測します。また、tolettaは多頭飼いにも対応します。首輪やタグを猫に装着しなくても、画像認識で猫を見分けるので、猫に余計な負担をかけません。
tolettaに搭載された学習機能により、猫の識別には使い始めから数日かかります。tolettaを販売するハチたまによると、飼い主が写真を見て識別可能な猫であるならば、見分けられるとのことです。
複数台のデータを1つのアカウントで管理することも可能です。自宅やオフィス内のtolettaが何台設置されても、データを統合できます。また複数のスマホからtolettaにアクセスすることも可能です。
トイレ本体に自動掃除機脳が搭載されているほか、tolettaは簡単に洗浄可能なので便利です。本体からトイレユニットだけを取り外し可能で、水洗いできます。トイレを清潔に保つことで、猫のストレスを軽減し健康も維持できるのです。
また、トイレに設置する猫砂やシーツも既製品をそのまま使用できるため、トイレ用品を移行することなくtolettaを使用可能です。そのため、猫が慣れ親しんだ猫砂のうえで用を足せます。
tolettaの気になる価格は?
tolettaの資金調達は、これまで3度行われています。KEIRETSU FORUM JAPANや個人投資家、日本政策金融公庫などから調達し、累積調達額は1億7,500万円に達しました。また、アメリカのピッツバーグで開催される「Hardware Cup Final 2018」の日本代表として出場します。
送料はお客様負担ですが、初期費用0円、月額使用料が税別500円でtolettaを使用できます。最低契約期間は2年間で、途中解約の場合は違約金が発生しますので注意が必要です。
ハチたまによると、2018年11月22日以降、順次tolettaが発送されます。
(画像引用:https://toletta.jp/)