中国のスマホ市場を徹底分析
SAMSUNGのスマホが中国市場で伸び悩む中、VivoやOppoの快進撃がつづいています。SAMSUNGは2017年末時点での中国でのシェアが1%を切っており、iPhoneや中華製スマホに完全に市場を押し出された形となりました。
2017年、中国における通年のスマートフォン市場のシェアは、2016年から大きく変化しておらず、以下のような順になっています。
Huawei(19%)
Oppo(17%)
Vivo(15%)
Apple(15%)
Xiaomi(14%)
唯一変化が見られるのは、Appleが2016年の11%から15%に伸びていることで、XiaomiはAppleにシェアをいくらか譲りました。中国のスマホ市場は、Huawei、Oppo、Vivo三社の国内メーカーに半数以上のシェアを握られているのです。
Oppoはアメリカに進出して、新たな販売経路を確保しようとしており、今回、Oppoの最新モデルであるFind Xはアメリカで販売が開始される予定です。
Find Xのような最新の中国製スマホの存在を、アメリカのスマホメーカーが恐れるのも無理はないでしょう。なぜなら、OppoやVivoなどの中華製スマホのクオリティーは、今やiPhoneなどの外国製スマホに匹敵するほどになっているからです。
では、今回リリースされるOppo Find Xのスペックを見てみましょう。
2019年スマホデザインの新しい標準
iPhone Xがベゼルレスデザイン(ディスプレイの枠や余白がないデザイン)を採用してから、VivoやOppoなどもこのデザインを採用しています。スクリーンの余白はほぼ皆無といっていいほどで、スマホの画面が本体の大部分を占めています。
上部のベゼルは1.91mm、両サイドのベゼルは1.65mm、下部のベゼルは3.4mmとなっています。2mmを切る幅の小ささは、正直言って驚愕です。
手に持つと、スクリーンの余白が全く気にならず、スクリーン内のコンテンツのみに集中する事ができます。特に動画コンテンツなどを観る時には違いが大きいでしょう。
Oppo Find Xのスペックおよびコスト
iPhone Xの価格は発売当初、物議を醸しましたが、Oppo Find Xの価格も256GBモデルが1,100ドルとかなり強気の値段設定です。これまで廉価であることをセールスポイントにしてきた中国製スマホですが、これからは国内外のハイエンドユーザーを取り込もうという構えのようです。
CPUはAndroidスマホでお馴染みのクアルコムスナップドラゴン845です。高解像度スクリーンでも動作が速いため、評価の高いCPUといえるでしょう。
4つのコアを搭載しており、最大2.8GHzで動作します。レビュアーによっては、現時点で世界最高峰と呼ぶこともあるほどで、iPhone XのA11 Bionicと対等に太刀打ちできるCPUなのです。
メモリは8GBで、ストレージは128GBと256GBを選択する事ができます。これまで中国のAndroidスマホには基本装備だったマイクロSDストレージはなくなっています。
オンラインストレージやクラウドサービスを利用する人が多くなっており、SDカードの需要が下がっていることが理由として考えられるでしょう。
Vivo NEXと競うかのようなスクリーン
ライバルとなるモデルにVivo NEXがありますが、本体とスクリーンのサイズ比では、Oppo Find Xが上回っています。Vivo NEXの画面と本体のサイズ比は91.24%であるのに対し、Oppo Find Xは93.8%です。iPhone Xが82.9%であることを考えると、大幅に画面が大きくなっています。
画面が広ければ良いというわけではありませんが、手に持った時の感覚が同じでスクリーンの大きさが違うのであれば、より見やすい大画面のものを選ぶユーザーが多いでしょう。
生体認証はO-Faceと呼ばれる顔認証のみ
Vivo NEXと異なるのは、指紋認証がない事です。指紋スキャナーがないため、スマホの背面デザインはスッキリとしたデザインになっているものの、指紋認証が好きなユーザーにとってはマイナスポイントかもしれません。
Oppo Find Xの顔認証O-Faceは、指紋認証よりも精度が高く、失敗率は100万分の1と低いのが特徴です。ベゼルレスデザインや顔認証については賛否両論あるものの、2018年から2019年のスマホデザインのトレンドとなるかもしれません。