米国や中国など、各地で市場の飽和が伝えられるスマートフォン市場ですが、インド市場はまだまだ成長を続けているようです。
米国の調査会社Canalysの調査結果によると、2018年第2四半期(4月-6月)のインドスマートフォン市場は前年同期間と比べて22パーセント成長しており、XiaomiとSamsungの2社だけで全出荷数の6割を占めているとのことです。
両社はこの3カ月間でともに約1000万台のスマートフォンを出荷しており、これは2017年第4四半期に日本国内全体で出荷されたスマートフォン台数(約1107万台)とそん色ない数字となっています。
また、シェア3位と4位のVivoとOppoはそれぞれ11パーセントと10パーセントのシェアを記録しており、上位4社で実に81パーセントを占めています。
Samsungで最も人気のあったモデルは、韓国の学生をターゲットに開発された「Samsung Galaxy J2 Pro」で、スマートフォンにも関わらず、Wi-Fiも含めたネットワーク通信機能がオミットされている機種です。一方、Xiaomiの人気機種は「Redmi Note 5」の廉価版「Redmi 5A」で、330万台が販売されました。
両社は昨年の第2四半期と比べて大きく成長しています。Xiaomiは、昨年の第2四半期に18パーセントだったシェアを30パーセントまで伸ばし、Samsungは2015年以来最高の四半期を達成し、Xiaomiにあとわずかのところまで迫りました。
Appleはインドで苦戦しているようです。第1四半期の結果では、iPhoneより廉価なミドルレンジあるいはローレンジ機種の陰に隠れ、Appleは「その他」カテゴリに押し込められていました。
第2四半期でも再び中国のVivoとOppoの後塵を拝し、「その他」にとどまっています。出荷台数自体も落ち込んでおり、50パーセントの下落となっています。ただ、Appleはインドでの普及を諦めていないようで、6月にはiPhone 6Sのインド国内生産を開始するなど、活発な動きも見せています。
また、台湾のASUSは、非常に好調な売れ行きを見せており、第1四半期の3倍の出荷台数を記録したとのことです。