Googleが開発を続けているとされる新OS「Fuchsia」は、2年前にGitHubにコードが投稿されてその存在が確認されて以来、その実態が謎に包まれてきました。
米メディアBloombergによると、Fuchsia開発チームの目標は、FuchsiaがAndroidやChrome OSをはじめとしたすべてのGoogle製OSに成り代わり、すべてのGoogleデバイスに搭載されることのようです。これにはGoogle Homeなどのスマートホームデバイスも含まれるということで、あらゆる種類のデバイスを1つのOSで管理するという壮大な計画がうかがえます。
また、同開発チームは今後の目標として、3年以内にFuchsiaを搭載したスマートホームデバイス、5年以内にFuchsiaを搭載したノートパソコンやスマートフォンの発売を計画しているとのことです。
確かに、GoogleデバイスのすべてのOSが統合されるというのは興味深いアイディアです。これによって現在のOSが分裂した状態よりも、より安全で快適な体験をユーザーに提供できることになります。セキュリティはFuchsiaで最も重視されている面とされており、GoogleはAppleのiOSのように「閉じた」OSを構築していきたい様子です。
しかし、このクロスプラットフォームOSを使った壮大な計画は、Google全社を挙げての公式な計画ではないようです。Googleの広報担当者によると、「Fuchsiaは、Googleで多く行われている実験的なオープンソースプロジェクトの1つ」とのことで、さらにCNETは、ブルームバーグの報道にも異議を唱えていて、先述の5年間の予定表さえも実際には存在しないと主張しています。
現実的にはまだどのようになるのか定まっていない様子のFuchsia、果たして無事私たちの前に表れる日が来るのか、もしくはどのような形で私たちの前に表れるのか。要注目です。