米国の証券アナリスト、メアリー・ミーカーによると、スマートフォンの年間出荷台数は2017年に初めて減少に転じたようです。
2017年の世界のスマートフォン出荷台数は2016年に比べ0.5パーセントの減少となりました。2016年にしても、前年比2パーセントの微増だったこともあり、今回の減少は予想されていましたが、スマートフォン市場の成熟と飽和状態が浮き彫りになりました。
今回の減少には、新たにスマートフォンを購入する層が飽和状態になったこと、スマートフォンを買い替えるサイクルが長くなっていることの2つの原因が考えられます。メーカー側も、購入に至らせるほどの差別化ができていない状況にあります。
また、フラッグシップデバイスの価格が高騰しているにもかかわらず、スマートフォンの平均販売価格は着実に低下しています。全体的な潮流として、低価格モデルを購入することが多くなっているようです。
スマートフォン市場が飽和状態になりつつあることは以前から議論されていましたが、ミーカー氏のレポートは改めて業界の現況を明らかにしています。
これまでは新規層の開拓で成長を続けてきたスマートフォン至上なだけに、今後はサービスや買い替えによる利益拡大策が求められていきます。