米テクノロジーサイトTechInsightsの分析によると、2月9日に発売されたApple初のスマートスピーカーApple HomePod1台の製造原価は、216ドル(約2万3000円)とのことです。
349ドル(約3万7000円)で販売されているHomePodは、1台あたり133ドル(約1万4000円)の利益で、利益率は38%となっています。これは、スマートスピーカー市場で競合するAmazon Echoの56%、Google Homeの66%と比べて顕著に低い値となっています。
TechInsightの原価計算担当者、アル・コースキー氏は、「Appleは販売台数を増やすため、通常のApple製品よりも低い利益率でHomePodを販売している」と述べました。
同サイトの過去の調査によると、iPhone Xは64%、Apple Watchは76%と、HomePodよりもかなり高い利益率となっています。
Apple HomePodは、音質面に関しては非常に高い評価を受けていますが、Siriとの連携があまりスムーズでないこと、サードパーティ製アプリケーションとの連携が不足していることで、批判も受けています。
AppleがHomePodに寄せる最大の期待はAmazonやGoogleのような音楽配信サービスの相乗効果をもたらすことです。HomePodの開発コストのうち大半は、マイク、ツィーター、ウーファー、パワーマネジメントコンポーネントなど、内蔵スピーカー部分に費やされています。
原価に関してはスピーカー部分が最大58ドル、デバイスの上部にSiriアニメーションを表示するために使用される照明システムなどの小さな部品が60ドル、CPUのA8チップは25.50ドル、外装部分は25ドルと見積もられています。また、製造、テスト、パッケージングの合計は17.50ドルとなっています。AppleはHomePodの原価について公表していません。
また、Appleのティム・クックCEOは過去、これらの原価分析について「正確に近いものは見たことがない」として、否定しています。
(画像引用:https://www.apple.com/)