iOS17のアップデート対象機種
iOS17へアップデートできる機種は次の通りです。
・iPhone14シリーズ(14/14 Pro/14 Max/14 Pro Max)
・iPhone13シリーズ(13/13 mini/13 Pro/13 Pro Max)
・iPhone12シリーズ(12/ 12 mini/12 Pro/12 Pro Max)
・iPhone11シリーズ(11/11 Pro/11 Pro Max)
・iPhoneXS
・iPhoneXS Max
・iPhoneXR
・iPhoneSE3
・iPhoneSE2
2018年以降に発売された機種がアップデートの対象になっており、2017年以前に発売された機種が除外されています。今回新たにアップデートの対象から除外されるiPhone8シリーズとiPhoneXはいずれも2017年に発売されました。2023年で発売後6年が経過します。
これまでのiPhoneの機種も、発売から5~6年程度経過したらiOSのアップデートの対象から外されていました。そのため、今回のアップデートでiPhone8シリーズとiPhoneXが対象外になったのも、ごく自然な流れといえます。
また、Androidスマホの場合には2~3年程度でOSのアップデート対象から外されてしまうことが多いです。それと比べると、iPhoneはかなり長い期間アップデートの対象にされています。
最新のiOSにアップデートできないとどうなるのか
最新のiOSにアップデートせずにiPhoneを使い続けると次のような不都合が生じます。
最新の機能が使えなくなる
新しいバージョンのiOSがリリースされると、機能も追加されるでしょう。しかし、アップデートをしていなければ、新規追加された機能を利用することはできません。また、来年以降のアップデートで新規追加される機能に関しても同様です。今度iPhoneで便利な機能が使えるようになったとしても、iPhone8シリーズとiPhoneXのユーザーは、その機能を使えません。
また、iOS16までリリースされた機能に関しては特に影響はなく、引き続き使用できます。
一部のアプリが使えなくなる可能性
iPhoneのアプリは最新のiOSに合わせて作られています。iOSがアップデートされれば、アプリもそれに適応して、最新のiOSで正常に動くようにアップデートされる仕組みです。その影響で、iOSのバージョンが古いと、最新バージョンのアプリが正常に動かないこともあります。
また、iOS17がリリースされた後に新たにリリースされるアプリもあるでしょう。そのようなアプリは、iOS16以下のバージョンで使用することを想定していません。そのため、全く使えない可能性もあります。
それでも、影響が出るアプリはそれほど多くはありません。大半のアプリはこれまで通り使える可能性が高いです。
セキュリティアップデートとiOSのアップデートは別
iPhoneでは、定期的にセキュリティアップデートがリリースされています。セキュリティアップデートはiOSのセキュリティ上の不具合や脆弱性を修正するためのアップデートのことです。セキュリティアップデートをすることで、iPhoneをより安全に使用できるようになります。
iOSのアップデートと混同されることもありますが、iOSのアップデートとセキュリティアップデートは別物です。
iOSのアップデートでは新しい機能が加えられたり、外観が変わったりすることがあるでしょう。しかし、セキュリティアップデートではそのようなことはありません。iPhoneを使用する上で、セキュリティアップデートの前と後で違いを実感できることはほぼないでしょう。
そして、iOSアップデートの対象外になった後も、しばらくはセキュリティアップデートの対象です。そのため、iOS17にアップデートできなくても、セキュリティ面での大きな心配はありません。
バッテリー交換や修理はできなくなる?
iOS17のリリース後に、iPhone8シリーズとiPhoneXの修理サポートがどのようになるのか見ていきましょう。
ビンテージ製品扱いになると正規の修理は終了
AppleではApple Storeと正規サービスプロバイダーでApple公式の修理サポートを提供しています。
そして、iOSのアップデートの対象外になった機種でも、Apple公式の修理サポートが直ちに終了するわけではありません。ただし、発売終了から5~7年経過している機種はビンテージ製品に区分されます。
ビンテージ製品に区分された後は、部品の供給が続いているか在庫が残っているか状態なら、これまで通りバッテリー交換や修理が可能です。しかし、部品の供給が終了し在庫がなくなり次第、バッテリー交換や修理対応も終了になります。
また、iPhoneXが販売終了したのは2018年です。2023年で販売終了から5年を迎えるため、バッテリー交換や修理対応なども近々打ち切られる可能性が高いでしょう。
iPhone8シリーズが販売終了したのは、iPhoneXより2年遅く2020年です。2025年で5年を迎えるため、少なくともあと2年程度はバッテリー交換や修理を行えます。
非正規修理店を利用すれば可能
iPhoneのバッテリー交換や修理を依頼できるのは、Apple Storeや正規サービスプロバイダーだけではありません。iPhoneの非正規修理店も多くあります。
そして、ビンテージ製品というのはあくまでApple公式の修理サービスにおいて定められている区分です。非正規修理店においては、ビンテージ製品かどうかは関係ありません。そのため、ビンテージ製品に該当してしまっている機種でも、非正規修理店ならバッテリー交換や修理をしてくれるところもあります。
ただし、非正規修理店での修理に使われる部品は正規のものではありません。修理技術に関しても、修理店ごとの差が大きいという点に留意しておきましょう。
これを機に買い換えるべきか
iPhone8シリーズとiPhoneXを使っている人の中には、買い換えをするか、それとも使い続けるか迷っている人も多いかもしれません。では、買い換えるかどうかを判断する際に、チェックしておくべきポイントについて見ていきましょう。
スペック的に満足していない
普段iPhoneを使用していて、動作が鈍いなどでスペック不足に感じるならこれを機に買い換えがおすすめです。
SNSを使用したり、Webサイトを閲覧したりするくらいの用途であれば、iPhone8シリーズとiPhoneXのスペックで特段困ることはないでしょう。しかし、使用するアプリによっては、動作が鈍くなることがあります。ゲームをする場合には、ゲームの種類によってスペック不足だと感じることもあるかもしれません。
また、iPhoneで写真や動画を撮影する機会が多い人だと、カメラ性能に不満を感じている人もいるでしょう。その場合にも、これを機に買い換えをするのがおすすめです。
バッテリーが交換の時期を迎えている
比較的新しい機種なら、バッテリー交換をして使い続ける選択肢もありでしょう。しかし、アップデートの対象外になる機種でバッテリー交換するのはコストパフォーマンスがあまり良くありません。長く使っている端末は、近々不具合が出てくるリスクが高くなります。今のところ特に問題なくても、次第にスペック不足になってくる可能性もあるでしょう。
そのため、バッテリーが交換の時期を迎えているのであれば、買い替えをするのにちょうどいいといえます。
まとめ
iPhone8シリーズとiPhoneXは次のiOS17にアップデートできなくなりますが、直ちに使えなくなるわけではありません。セキュリティアップデートは引き続き提供されるため、使用を続けられます。新機能や一部のアプリは使用できなくなる可能性はありますが、それほど大きな影響はありません。
ただし、公式の修理サポートは近々終了してしまいます。そのため、現在スペック不足に感じている場合やバッテリーが弱っている場合には、これを機に買い換えをするのが無難です。