ETCの普及により、高速道路の在り方が徐々に変わっています。
今まで行きにくかった場所へ行きやすくなり、旅行や出張の際の運転がとても快適になるでしょう。
今回の記事では、スマートインターチェンジとは何か、また、その注意点を紹介します。
スマートインターチェンジの概要
スマートインターチェンジとは、国土交通省が整備を進めている、ETC専用の簡易型インターチェンジです。
一般道からサービスエリアやパーキングエリア、バス停などを経由しての乗り降りができます。
スマートインターチェンジには、2種類存在します。
- SA・PA接続型:サービスエリア及びパーキングエリアで高速道路と接続している。元々ある施設を利用できるため、一般道からの通路を確保することが容易。
- 本線直結型:一般道と高速道路を直接接続する。元々ある施設と接続するわけではないため、設置箇所が選べる。
出典:国土交通省「スマートインターチェンジの整備」
スマートインターチェンジと一般ゲートの違い
スマートインターチェンジには、一般ゲートとの大きな違いがあります。
高速道路へのアクセスができる点は一般ゲートと同様ですが、スマートインターチェンジは、ETC車載器を搭載した車のみが利用可能です。
一般ゲートのように、現金やクレジットカードを使用することはできないため、ETC車載器を搭載し、ETCカードを車載器に挿入しておく必要があります。
後ほど詳しく説明しますが、開閉バーの前での停止方法や利用できる時間帯など、一般ゲートと異なる箇所があるため、事前に調べておきましょう。
スマートインターチェンジのメリット
スマートインターチェンジの利用は、一般道へのアクセスがよくなるほかにも、利用者に複数のメリットを与えます。
どのようなメリットを受けられるか、以下に紹介します。
一般道との行き来がしやすくなる
スマートインターチェンジを利用すれば、一般道との行き来が容易です。
日本は地形上、山岳地帯の多さから道路整備が難しいため、他の国々と比較してインターチェンジの間隔が長い特徴を持っています。
現在日本各地で、スマートインターチェンジが徐々に増加しており、一般道から高速道路に入りやすくなりました。
目的地がスマートインターチェンジの付近にあれば、通常のインターチェンジで降車するよりも早く、目的地にたどり着けるでしょう。
SA・PAとつながっている
SA・PA接続型のスマートインターチェンジは、サービスエリア・パーキングエリアに直結しています。
高速道路に入る前に立ち寄って食べ物や飲み物を購入したり、併設のガソリンスタンドがあれば給油してから高速道路に進入できます。
そのため、時間や気持ちに余裕を持った運転ができるでしょう。
また、正月やお盆・夏休みなど、時期によってはインターチェンジの混雑が考えられます。しかし、スマートインターチェンジを使えば混雑が回避できます。
スマートインターチェンジの注意点
非常に便利なスマートインターチェンジですが、注意する点がいくつかあります。
利用するに当たって気を付けるべき点について、以下に紹介します。
ETC専用|現金やクレジットカードは使えない
スマートインターチェンジと一般ゲートの違いでも紹介しましたが、スマートインターチェンジは、ETC車載器を搭載した車のみが利用できます。
料金所がないため、現金やクレジットカードでの支払いはできません。
ETC車載器を搭載していない場合は、カーナビのスマートIC考慮ルートなどの設定をOFFにしていなければ、車を誤って誘導してしまうこともあるため、注意しましょう。
また、ETCカードを挿し忘れていたり、カードが有効期限切れを起こしている際にも利用不可です。
ゲート付近でのトラブルを避けるために、事前のチェックを怠らないようにしましょう。
ETCゲート|開閉バーの前で必ず止まる
スマートインターチェンジのETCゲートでは、開閉バーの前で必ず止まらなければいけません。
通常のインターチェンジは減速しながら進めばバーが開き、そのまま通過ができます。
一方で、スマートインターチェンジは一時停止が必要です。
これはETCゲート及び料金所までの進入路に設置してある設備の双方で、ETCの通信が確認されているためです。
一般ゲートと同じ感覚で通過しようとすると、事故やトラブルの元になるため、必ず一旦停止しましょう。
SAのみの利用|買い物や給油だけでは出られない
スマートインターチェンジは、高速道路を利用するために設置されている設備です。
便利な一方で、サービスエリアでご当地グルメの飲食や名産品の購入だけを目的としてスマートインターチェンジを通過したり、サービスエリアの駐車場で仮眠するために使う方が出てくる可能性もあります。
ですが、ETCの仕様として同じ出口からは出られないシステムで設置されています。
ガソリンが少なくなった際に、近くにスマートインターチェンジがあるサービスエリアで給油しようとした際も同様です。
もし誤ってこのような利用をした際は、インターホンで係員に説明し、退出しましょう。
時間帯|利用時間の限られている所が存在する
スマートインターチェンジは、利用できる時間の限られている所が一部存在します。
全ての場所ではありませんが、例として6時〜22時や6時〜15時などで設定されています。
一般のインターチェンジにある料金所やETCゲートは24時間利用できるため、同じ感覚で利用してしまいそうですが、全てのスマートインターチェンジがいつでも利用できるわけではありません。
もし時間外に訪れてしまった際は、次のインターチェンジまで行かなければならず、遠回りをしてしまいます。
事前に利用時間を調べて、確実に通行できるようにしておきましょう。
まとめ
スマートインターチェンジは徐々に増加しており、旅行や仕事の際に一般道と高速道路の行き来がしやすくなってきています。
ETCカードの挿し忘れや利用時間などの確認を行い、事前準備を怠らず、便利で快適なスマートインターチェンジを利用しましょう。