近年話題のスマートホームは、コロナ禍で在宅時間が増えたことにより、さらに注目を集めています。そんなスマートホームを実現させるために欠かせないものが「スマートホームハブ 」です。本記事では、スマートホームハブ の仕組みやメリット・デメリット、おすすめのブランドも紹介します。
スマートホームについて
スマートホームとは、IoTやAIの技術を使って今よりも便利な暮らしを実現する家のことです。スマホやスマートスピーカなどのデバイスと、動かしたい家電をインターネットで繋げて遠隔操作します。スマートホームの一例には、テレビCMでよく見る「◯◯、テレビつけて」や「◯◯、エアコン消して」などの音声操作、帰宅途中にスマホを使ったエアコンの遠隔操作などがあげられます。たとえば、スマホのGPS機能情報をもとに「最寄り駅に着いたら、空調のスイッチがつく」操作をし、家に着く頃にはクーラーが効いているといったこともできます。
スマートホームに必要なもの
スマートホームを実現させるためには、以下のものが必要です。
・スマホ、スマートスピーカーなど(指示を入力するデバイス)
・Wi-Fi(指示を伝えるインターネット環境)
・スマートハブ(指示を各家電に伝える中継器)
・スマートリモコン、スマートプラグなど(赤外線や通電で指示する機器)
・スマート家電、従来の家電(操作したいもの)
ただし、上記すべてが揃う必要はありません。
スマートスピーカーの有無や、家電の性能よって必要なものは変わります。どんな場合になにが必要かはのちほど説明します。今回はスマートハブに着目して解説します。
「スマートホームハブ」「スマートハブ」の違い
どちらも、スマホやスマートスピーカーなどのデバイスから出た指示を、ネットに中継して各家電に伝える「ハブ機能」のことを指します。違いは、ハブ機能を搭載する機器によって呼び方が変わる点です。
スマートホームハブとは
スマートスピーカーに搭載されている「ハブ機能」のことです。
スマートスピーカーは音声操作ができるスピーカーで、有名なものだとGoogle HomeやHomePod、Amazon Echoがあります。スマートスピーカーがひとつあれば、家電を一括管理できます。
スマートハブとは
スマートスピーカーに内蔵されていない「ハブ機能単体」の機器を指します。
スマートハブは家電を一括して管理できないため、各家電それぞれにハブが必要です。
また、種類も少ないため、スマートホームハブの方が主流です。
スマートホームハブの仕組み
室内のインターネット電波を受信し、そこから各家電に電波を飛ばす仕組みです。
具体的には「音声やスマホから指示→電波から指示を受信→電波にのって各家電に指示送信」という流れです。
スマートホームハブがWi-Fiに接続されていれば、外出先からスマホアプリを使って、各家電に指示を与えることもできます。
スマートホームハブのメリット
スマートホームハブのメリットは次の通りです。
・見た目がスマート
・コストが抑えられる
・多彩な機能
見た目がスマート
スマートホームハブひとつで家電を一括管理できます。そのため、たくさんのハブや配線がなく部屋もスッキリまとまります。また、Amazon EchoやGoogle Homeなどのスマートスピーカーはシンプルなデザインが多く、インテリアの邪魔にもなりません。
コストが抑えられる
スマートホームハブが1つあれば、各家電ごとにハブを購入する必要はなく、コスト削減に繋がります。
本来であれば、1つの家電につき1つのハブが必要です。つまりスマート化させたい家電が多いほど、ハブを買わなければならないため出費が増えてしまいます。
多彩な機能
スマートホームハブ、つまりスマートスピーカーは、ハブ以外の機能も充実しています。
たとえば、音楽再生、メール操作、天気・ニュース・サイトの読み上げ、動画再生、ショッピングサイトとの連携などがあります。
これらの機能は音声で操作できるので、家事、子どもの世話、手が使えない時に便利です。
スマートホームハブのデメリット
スマートホームハブのデメリットは次の通りです。
・ネット環境に左右される
・プライバシー面の不安
インターネット環境に左右される
インターネットを通じて家電を操作するので、安定的なWi-Fiの接続が必須です。
Wi-Fiが不安定だとスマートホームハブが反応せず、思うように遠隔操作できません。
とくに、PCやゲームなどを同時にネットに繋ぐと回線が混み合い、通信速度に影響が出ます。
プライバシー面の不安である
スマートホームハブ は、常時インターネットに接続しています。そのため、個人情報の漏えいや盗聴被害のリスクは否めません。
また、スマートスピーカーの音声聞き取り能力は非常に精度が高いため、使い方によっては高精度な盗聴器にもなり得ます。
スマートホームハブだけで操作可能な家電
家電には「スマート家電」と「従来の家電」があります。
スマートホームハブから直接、指示を受信できる家電は「スマート家電」だけです。
通常の家電はハブからの指示を受信する機能が備わっていません。そのため、別のデバイスを併用する必要があります。
スマート家電は操作可能
スマート家電とは、インターネットを中継して遠隔操作が可能な家電製品です。
スマートホーム用に作られた家電なので、スマートホームハブから直接指示を受信できます。
スマホや音声などによる指示をハブを介してスマート家電に伝わることで、操作することができます。
従来の家電は別途デバイスが必要
従来の家電を遠隔操作させるには、Wi-Fiに接続できるスマートリモコンやスマートプラグなどが別途必要です。
従来の家電は通常、赤外線や通電で稼働するものです。インターネットを通して動くものではありません。そのため、スマートリモコンやスマートプラグを経由して家電を動かす必要があります。
スマホや音声などによる指示が、ハブからスマートリモコンに伝わり従来の家電を操作するといった流れです。
おすすめのスマートホームハブ
スマートホームハブ搭載スマートスピーカーのおすすめブランドを紹介します。
Amazon Echoシリーズ
アマゾンが開発したスマートスピーカーで、搭載されているAIは「Alexa(アレクサ)」です。最大の特徴は、Amazonでショッピングができること。全8種類、5,980~27,980円で販売されています。
Google Home
Googleが開発したスマートスピーカーで搭載されているAIは「Googleアシスタント」です。最大の特徴はAIの学習能力が高い点です。全4種類、3,300~28,050円で販売されています。
Apple HomePod
Appleが開発したスマートスピーカーで、搭載されているAIはiPhoneでもおなじみの「Siri」です。特徴は、他のスマートスピーカーと比較してとても省エネな点です。全1種類(2サイズ)、11,880円〜36,080円で販売されています。
まとめ
スマートホームハブ搭載のスマートスピーカーなら、インテリアも生活もよりスマートにできます。ただし、スマートスピーカーを買う時はいま家にある家電が「スマート家電」「従来の家電」のどちらなのかを確認しましょう。大抵は普通家電なので、別途スマートリモコンやプラグも必要です。ベッドに入ったまま照明をおとすことや、外出先からエアコンを入れることができれば、ストレスフリーで快適な毎日を過ごせるでしょう。