中国の検索エンジン大手Baidu(百度)と、スマートフォンをはじめとする総合電機メーカー・Xiaomi(小米)が、AIとIoTを活用して新たな商品・サービスの開発を進めていくため、業務提携を行うと発表しました。
今回の提携はXiaomiの第1回IoT開発者会議で発表されました。AI、IoT、そしてビッグデータを含む先端テクノロジーを駆使して、中国のスマート産業を促進していくことを目標としています。
Baiduの陸奇グループ社長は、「我々はユーザーに、より魅力的なエクスペリエンスを提供し、AI開発を次の段階へ移行させる強力なパートナーシップを結んでいます。Xiaomiは、スマートハードウェア、ビッグデータの実績を積み重ね、スマートデバイスエコシステムを確立した、IoT業界で世界をリードする企業です。一方、BaiduはAIで強力な技術基盤を持ち、会話型AIシステムDuerOSでは、世界をリードするAI技術がIoT産業の発展を支えています」と両社について語りました。
また、Xiaomiの創設者・雷軍CEOも「XiaomiのAI技術は急成長し、ブレイクスルーを達成しました。一方でBaiduは、音声、画像、自然言語処理、ディープ・ラーニングに長けたAI技術の高い経験値を誇ります。この2社の強力なコラボレーションにより、より多くの人々がAI技術の興奮を体験可能になります」と自信を見せました。
現在、Xiaomiは世界中で2億8,000万人以上のアクティブユーザーを抱えており、膨大なデータを蓄積しています。IoTプラットフォームには8,500万台以上の接続デバイスがあり、世界最大のスマートハードウェアプラットフォームとなっています。
AIやIoTのリーディングカンパニーとして、BaiduとXiaomiはより生活に即した場面でAI技術を適用し、連携してユーザーにより良い体験を提供するとしています。両社は、音声、コンピュータ・ビジョン、自然言語処理、ナレッジ・グラフ、ディープ・ラーニング、VR、AR等の領域で徹底的な協力を開始します。
将来、両社はAIをIoTと統合することで、ユーザーニーズを深く理解し、より良いエクスペリエンスを実現できるようなサービス提供を予定しているとのことです。
今回紹介した中国をはじめ、世界的にもIoT産業は有望で、巨大な可能性を秘めており、AI技術の応用はその発展を支えています。
マッキンゼー・グローバル・インスティテュートの分析によると、2025年のIoTの潜在的な経済的影響は、3.9〜11.1兆ドルにも及ぶ可能性があります。
また、アクセンチュアは、同産業の発展により2030年までに世界経済に14.2兆ドルが上積みされる可能性があると推定しています。