豪州のエネルギー企業Origin Energyは、スマートセンサーやスマートプラグを通して家電を遠隔制御するホームハブ・Home HQの発売を発表し、スマートホーム市場に参入しました。
Origin Energyは2017年5月、米国のソフトウェア企業People Powerへ120万ドルを投資しました。Home HQはこれに伴い、メルボルンに両社が設立したイノベーションセンターの試作品を商品化したものです。
Origin EnergyのエグゼクティブゼネラルマネージャーTony Lucas氏は、People Powerへの投資は、顧客向けにデジタルソリューションを開発する戦略の一環だと語りました。
People Powerによると、ホームHQのジオロケーション技術はスマートフォンを通してユーザーが在宅かどうかを判別し、一定時間不在であればスマートライトを点灯させて在宅のように見せることができます。
スマートプラグでは、スマートフォンで家電を遠隔操作したり、電源の切り忘れを確認したり、気温の高い日に冷房の電源を入れるようにスケジューリングすることができます。
また、エントリーセンサーとモーションセンサーで、子供たちが学校から帰宅したかどうかの確認ができます。高齢者に対しても、指定された部屋で長時間動きが検出されなければ警報を発することができます。
People Powerは、米国ITリサーチ企業Gartnerの「Cooled Vendors in Connected Home 2017」というレポートで優良ベンダーに選ばれました。
People Powerのプラットフォームは、スマートホームの収益モデルをデバイスの販売から定期的なサービス収入にシフトさせながら、独自のサービスの提供を可能にしていると評価されました。
Home HQスターターキットには199ドルで、ゲートウェイ、温度湿度センサー、スマートプラグ、スマートLED、モーションセンサー、2つのエントリーセンサーが同梱されています。
なお、現在同サービスは豪ビクトリア州でのみ利用可能です。WebサイトのFAQによると、ビクトリア州以外在住の利用希望者は事前登録することで、利用開始の知らせを受けられます。ビクトリア州以外から注文してしまった場合は、料金が返金されるとのことです。
People PowerはOriginの今後について、2018年に他の州や地域での利用に関する詳細を発表予定としています。