ヨーロッパ最大の病院であるFoch Hospital (フォッシュホスピタル)は、新型コロナウイルスによって引き起こされる肺の損傷を検出するために、人工知能(AI)に基づく医療用画像処理ソフトウェアを使用しています。このツールは、ドイツのSiemens Healthineersによって開発されたもので、アルゴリズムの開発には、アメリカのグループNorthwell Health、スイスのバーゼル大学病院、カナダのバンクーバー総合病院が協力しました。
2020年5月5日に発表された「CT肺炎分析」は、肺と肺葉を自動的にセグメント化します。病気のある範囲は自動的に計算され、パーセンテージごとに不透明度と重大度スコアで表されます。最も影響を受けている領域では密度が高く、疾患の重症度のマーカーであることがわかっている領域も、数分でセグメント化および定量化されます。
既に病院施設の150人の患者へのテストを実施済みで、肺の異常がウイルスの重篤な症状と相関していることを示しています。
また、このデバイスは、時間の経過に伴う病気の進展の監視にも非常に役立ちます。「治療中の進行または改善を信頼性と再現性のある方法で定量化することは、臨床医にとって貴重な助けとなります。現実問題として、経験豊富な放射線科医だとしても半定量的で主観的な評価を行い、これが縦断的フォローアップの質を損なう可能性があることは問題です。」とPhilippe Grenier教授は説明します。
フランス放射線学会(SFR)は、これらすべての写真をデータベースにリスト化することを決定しました。その目的は、パンデミックの発生以来、中国で非常に広く使用されている検出アルゴリズムの作成を促進することです。
(画像引用:https://www.siemens-healthineers.com/)