無理なくドアになじむデザイン
2013年、KwiksetはUnikeyと組んで、タッチで開錠できるスマートロック” Kwikset Kevo”を開発しました。Bluetoothでスマートフォンとペア設定し、鍵穴をタッチすると開錠できるのが特徴でした。
革新性の高い製品でしたが、高額のわりに物理的耐久力に問題があり、おすすめはできませんでした。
今回紹介する第2世代のKwikset Kevoは、タッチでロックを解除するスマートロックとしては本質的に前作と同じですが、いくつか重要な改善点があります。
まず、小型化したことで玄関ドアに違和感なく溶け込むようになりました。通常の鍵穴と同じくらいの大きさです。タッチの際LEDが点灯することを除けば、一見通常の鍵穴のようです。
物理的耐久力の大幅な向上により、前作のように強制的に開錠することが難しくなりました。また、第2世代Kwikset Kevoは230ドルと、前作より高価になりました。さらに前作はキーフォブを同梱していましたが、今作は25ドルで別売りです。
簡単設置と手軽な操作
Kwikset Kevoを取り付ける前に、まずドアの状態を確認しておく必要があります。ドアノブを押したり引いたりしないと鍵のボルトがスムーズに回転しない場合、ドアを再調整する必要があります。タッチでの自動開錠が正常に働かない恐れがあるためです。
ドアに問題が無ければ、Kwikset Kevoの設置は非常に簡単です。必要なのはドライバー一本で、約15分で完了します。手順はアプリで詳細に確認できますし、内部ケーブルが色分けされていることもあり、これまで以上に簡単に設置することが可能です。
あとはアプリを使用してスマートフォンとペアリングすれば設定完了です。アプリはバックグラウンドで実行され、ユーザーが玄関先でタッチすると開錠できます。
もちろん、登録スマートフォンがBluetoothの範囲内にあるだけでは開錠できません。在宅時に外から開錠できないように、ユーザーがドアの外側にいることを感知して作動します。これが厳密に機能するため、ごくたまに2、3度のタッチが必要になります。
他に欠点をあげるとすれば、施錠、開錠時にタッチしてから実際に鍵が動くまでワンクッション間が開く点と、携帯電話のバッテリー切れの際はタッチ開錠ができない点でしょう。念のため鍵を持ち歩く必要があり、まったくのキーレスという訳にはいきません。
キーファブを使用することで後者の欠点を補うことができます。手のひらサイズのプラスチック製で、携帯電話の代わりに使用して開錠することが可能です。
ただし、先ほどもお伝えしたとおり、前作と違ってキーファブは25ドルで別売りになっています。ほとんど必須と言っていいほど有用なため、同梱して欲しいところでした。
アプリでユーザー管理
アプリは設置の際、非常に役立ちます。その後はそれほど使用する機会は多くないかもしれません。アプリ経由での施錠、開錠も可能ですが、Bluetooth範囲内に限定されるため、現実的にあまり使用しない機能です。
Wi-Fiを使用して遠隔操作する場合は、100ドルでKwikset Kevoプラグインを購入する必要があります。
設置完了後のアプリの使用用途は、ユーザー管理目的が主になります。管理にはeKeysというシステムを使用します。たとえば友人のメールアドレスにeKeysを送信すると、友人の携帯電話をKwikset Kevoと同期させることができます。
eKeysには、Anytime eKeys、Guest eKeys、Scheduled eKeysの3種類があります。Anytime eKeysは無期限、Guest eKeysは24時間、Scheduled eKeysは特定の期間または特定の時刻で利用することができます。
以前はeKeyひとつごとに2ドル必要でしたが、現在はすべて無料で無制限に利用することが可能です。
Kwikset Kevoは他社機器との連携に関してはそれほど幅広く対応していません。Nestサーモスタット、SkybellとRingのビデオドアベルと直接接続するだけです。なお、Apple HomeKitとAmazon Echoには未対応です。
しかし、新たにIFTTTへの対応が追加されました。これによって、ドアの開錠をIFTTT互換のデバイスおよびサービスと連携させることができます。例えば、ドアを開けるとLifxのスマートLED電球が点灯するといった設定が可能になります。特定のユーザーが使用したときだけ連携させることも可能です。
あらゆる方面からのセキュリティ強化