5Gのサービス提供開始はいつから?
日本では、2020年3月〜6月にかけて、各社で5G提供が開始される予定です。それに先駆けて、2019年にはプレサービスとして様々なイベントが行われます。
ドコモは2019年9月20日から、ラグビーワールドカップ2019の開催に合わせたプレサービスを行います。スタジアムやライブビューイング会場で、5Gに対応したスマートフォンなどの端末を貸し出し、観客にマルチアングル視聴を楽しんでもらう予定です。
5Gが提供されるエリアは?
現在主流である4Gは、まず東京、大阪、名古屋といった大都市から提供を開始し、全国に拡大していきました。5Gも、2020年春の提供開始時点で全国展開とは行かないようです。しかし、今回の5Gの導入には「地方創生」という意味合いもあり、ドコモは5G展開において地方を重視しているといいます。
また総務省は、人口の少ない地方を含め、全国の幅広い地域でいち早く5Gサービスの開始ができるように各社に要請しています。それに対してドコモは、5年以内に全国の97%をカバーするように基地局を設置する計画であると発表しました。これは5Gを提供する予定の4社の中で、最も高い数字です。
5Gの普及による新たなサービスとして、バスの自動運転、遠隔医療や遠隔介護などが期待されています。こういったサービスの需要が高い、人口の少ない地方で、早期に5G提供を始めたいという狙いがあります。
実証実験で広がる5Gの可能性
スマートフォンの通信が速くなるだけでなく、5Gは様々な分野での利用が期待されるテクノロジーです。5Gを活用して新市場を創出すべく、ドコモは多くの実証実験を行っています。
2019年3月19 日には、自治体や企業、大学と協力して、様々な分野における13の実証実験を実施したと発表しています。
中でも、5Gを活用した救急搬送に関する実験は注目です。5Gの高速通信、低遅延といった特性を活かして、救急車と医師、救急病院間の高度な情報連携を実現し、救命率の向上につながることを示しました。
他にも、鉄道線路の不備を検知し、事故を未然に防ぐシステムや、高速鉄道に大容量動画コンテンツを配信するシステムなどが検証されました。
さらに2019年4月には、AGC株式会社、エリクソン・ジャパン株式会社と共に、「ガラス一体型5Gアンテナ」での5Gの通信を行う実験に成功しました。このアンテナは透明性が高く視界を遮らないので、車両への設置などに可能性が見出されています。
東京スカイツリーで5Gが体験できる!
ドコモは2020年3月の5G提供開始、2019年9月のプレサービス開始を前に、5Gを先取り体験できる施設「PLAY 5G 明日をあそべ」を公開しています。場所は東京スカイツリータウン内、期間は2019年9月30日までです。
「PLAY 5G 明日をあそべ」の展示内容は、順次入れ替えられています。これまでに楽しまれている展示の一部を見てみましょう。
ジオスタ
ジオスタは、AR技術を使ったスポーツ試聴コンテンツです。テーブル型の大きなモニターにAR対応のスマホをかざすと、立体的なサーキットが表示されます。手元で視点や表示を自由に切り替えながら、サーキット上で繰り広げられるカーレースを楽しむことができます。
建設機械の遠隔制御
5Gによる建築現場のIoT化を体感できるコンテンツです。大型モニターパネルを備えたコックピットに座り、映像を見ながら無人ショベルカーを遠隔操作する疑似体験ができます。
Free View Point Live
コンサート鑑賞や、ダンスやトレーニングのレッスンなどに役立ちそうなテクノロジーを体験できるのがFree View Point Liveです。「出演者」側は、合成しやすいグリーンの背景の前に立ち、歌ったり踊ったりします。その様子を複数のカメラで撮影し、合成して3D映像が作られます。遠隔地にいる「視聴者」は、VRゴーグルをつけて「出演者」の様子をリアルタイムに、かつ臨場感たっぷりに楽しめるのです。
8KパノラマVR
ドコモが開発したヘッドマウントディスプレイを装着し、超高精細な8Kパノラマ映像で、沖縄の風景と伝統芸能を楽しむことができます。高速・大容量通信を可能にする、5Gならではという体験です。
他にも様々な展示が用意されている「PLAY 5G 明日をあそべ」では、大人から子供まで、思い思いに5Gを体験し、楽しんでいます。次の休日は次世代のテクノロジーを体感しに、東京スカイツリーに足を運んでみませんか。